大腸がんで、1食あたり「手のひら1杯分」あるものを摂って 医師も「損はありません」
大腸がんが注目を集めるなかで、医師が「意識して摂りたいもの」について解説。現代日本人には不足しがちな栄養素だが…。

お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志ら、著名人が相次いで公表するなどして注目が集まる大腸がん。
YouTubeチャンネル『YouTube医療大学【1日10分で聞いて学べる】』では、予防のために「摂りたいもの」について解説した。
【今回の動画】積極的に「摂りたいもの」
■腸内細菌の痕跡
医師のマンデリン氏によると、医学雑誌に掲載された論文で、日本を含む世界11ヵ国が参加した研究により、日本人の大腸がん患者の約半数が、「悪い腸内細菌の痕跡が遺伝子に刻まれていた」という。
その毒が「コリバクチン」で、特定の大腸菌が出す、DNAを傷つける物質。50歳未満で大腸がんに罹患した人は、70歳以上の大腸がん患者と比べて、コリバクチンによる毒の傷を約3倍多く持っていたという。
■「摂って損はありません」
続けて、大腸がんに罹患する人の特徴の1つとして、「食物繊維不足で腸内環境が荒れている」ことが挙げられるとのこと。
マンデリン氏は「食物繊維は摂って損はありません」と話す。オーストラリアで約200万人を研究したデータでは、食物繊維を1日10グラム多く摂る人は、大腸がんのリスクが約10%低くなる傾向があるという。
日本人を対象とした研究では、食物繊維を摂る量が少ないと、大腸がんのリスクは高くなる一方、食物繊維を摂る量が中間程度の場合と多い場合では、リスクには差がなかったため、「野菜を摂れば摂るほど大腸がんリスクが減るかというと、そうではないのかもしれません」とも明かす。
■1日1食「手のひら1杯分」を
コリバクチンによる毒素が大腸がんの原因になるとも考えられているが、コリバクチンを出す大腸菌をどう減らすかについては、まだデータが足りず、議論にはいたっていないという。
マンデリン氏は「しかし、食物繊維が、やはりカギとなりそうです」とし、「なぜなら、食物繊維は腸内細菌のエサになるんです。良い食物繊維が腸内細菌のエサとしてたくさんある場合には、腸内バランスが変わって、善玉菌が優位になる。そして悪玉菌の暴走を抑えられると考えられています。つまり食物繊維を意識して摂ると、直接ではないにせよ腸内環境が整って、結果的に悪玉菌が減ったり、発生した毒素から大腸を守る方向に働く可能性があるんです」と説明。
続けて「ぜひ1日1回以上は、1食あたり手のひら1杯分ぐらいの野菜は摂るようにしてください」と呼びかけている。
■現代人には不足しがち
厚生労働省の公式サイトによると、1955年(昭和30年)には、日本人は1人あたり1日20グラム以上の食物繊維を摂っていた。しかし、穀物類やイモ類、豆類の摂取量が減り、2024年の調査では、20歳以上の人の食物繊維の摂取量の平均値は18.1グラムという結果に。
理想的な摂取量は1日25グラム以上と考えられている。日本の現状を踏まえ、成人男性で1日20グラム以上、女性で18グラム以上の目標量が設定されている。普段の食事で、少し意識して積極的に摂るように心がけたいところだ。
■執筆者プロフィール
しばたけろこ:フリーライター。関西のスポーツ紙や芸能情報サイトでの記事執筆を経て2021年よりSirabeeに参加。
現在はSNSを中心としたエンタメ記事のほか、ライフハック、時事ニュースなど月90本程度を執筆中。




