薬剤師が勧めるカプセル薬の飲み方、意外すぎる方法に「知らなかった…」と驚きの声 「真逆の飲み方」しているユーザー多数か

Xに投稿された「カプセル薬を水で飲む時は、下を向くと飲みやすい」というイラストに驚きの声が続出。日本薬剤師会は「カプセルが喉の奥を流れやすくなる」と、その理由について説明する。

2026/09/15 11:45

カプセル薬
Photo:秋山はじめ/Sirabee編集部

薬を飲む際、頼れる相棒となるのが水。しかし、たとえ水を用いたとしても「薬を飲みやすい」「飲みにくい」方法がそれぞれ存在する。

X上では、多くの人が誤解していた衝撃の事実に「知らなかった…」と、驚きの声が上がっているのだ。


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■カプセル薬飲む時、どの方向を向く?

ことの発端は、かわいらしい画風のイラストや漫画を投稿しているXユーザー・ゆきぐに宇宙船さんが投稿したポスト。

「カプセルの薬を水で飲むときは、下を向いたほうが飲みやすいという絵です」と綴られた投稿には、顔を下向き、上向きにして薬を飲む少女のイラストが、口内のイメージ図と共に添えられている。

下を向いた少女は笑顔を浮かべており、イラストには「下を向くとカプセルが喉に近くなる」と書かれていた。

一方、上を向いた少女は苦しそうな表情を浮かべ、その理由については「上を向くとカプセルが喉から遠くなる」と、書かれていたのだ。

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■「他の薬はダメなの?」と疑問の声も…

当該のポストは瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「これマジ? 知らなかった…」「今までずっと上向きで飲んでたよ」「薬飲むの下手だから、もっと早く知りたかった」など、驚きの声が続出。

一方で、「上を向いた方が口と喉が一直線になるので、飲みやすいのでは?」「これってカプセルだけでなく、錠剤とか他の薬はダメなの?」といった疑問の声も少なからず寄せられていた。

そこで今回は、公益社団法人「日本薬剤師会」に、話題となった薬の飲み方に対する見解を聞いてみることに。

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■薬剤師も「飲みやすくなる場合ある」認める

ここ日本に「薬品営業竝薬品取扱規則」が交付され、薬剤師の名称と職能が規定されたのは、今から140年近く前の1889(明治22)年のこと。

その4年後、1893(明治26)年に創立され、今日まで「薬剤師・薬局が国民に安全・安心な医療を安定して提供する」ことを念頭に様々な活動を行ってきた日本薬剤師会は、正に日本における「薬のプロフェッショナル集団」と言えるだろう。

今回の取材に応じてくれた同会・常務理事の堀越博一氏は、話題となったイラストの内容について「カプセルは、錠剤と比べて水に浮きやすい性質があります。そのため、水を口に含んだあとにあごを軽く引き、少し下を向くようにして飲み込むと、カプセルがのどの奥へ流れやすくなり、飲みやすくなることがあります」と、頷く。

実際に、成人151名を対象にした研究では、カプセルをこの方法で飲んだところ、約9割が「飲みやすくなった」と評価していたという。

カプセル薬
Photo:秋山はじめ/Sirabee編集部

なお、これには前出の「錠剤と比べて浮きやすい」という、カプセル独自の性質が影響しており、堀越氏は「これは主に、カプセルに向いた方法です。錠剤はカプセルに比べると水に沈みやすいものがあるため、同じように『下を向けば必ず飲みやすくなる』というワケではありません。錠剤に関しては『やや上を向いて水と一緒に流し込む方が飲みやすいと』する研究もあります」と、補足していた。

また、粉薬に関しては首の角度よりも「口の中に粉が広がる」「苦味を感じる」といったことが飲みにくさに繋がると指摘。

これらを踏まえ、「十分な水と一緒に飲むほか、薬によっては服薬補助ゼリーなどを使うことで飲みやすくなる場合があります。まとめると、『薬は全部下を向いて飲めばよい』というより、剤形によって飲みやすい方法が違うと考えるのが良いです」と、説明してくれた。

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■「首の角度」以上に大切な要素が

続いては「上を向いてカプセル薬を飲んだ」場合、起こり得るリスクについて尋ねてみる。

すると、堀越氏からは「高齢の方や、もともと飲み込みにくさがある方では、首を大きく後ろに反らす姿勢が飲み込みにくさに繋がる場合があります。実際、嚥下障害のある方では、錠剤やカプセルそのものが気道に入りかけたり、誤嚥に繋がったりするリスクがあることが報告されています」という回答が。

また、その際には「首の角度」以上に、「姿勢」と「水の量」が重要になってくるという。

その理由について、堀越氏は「寝たまま飲んだり、殆ど水を飲まずに薬を飲んだりすると、薬が食道に残りやすくなります。薬が長時間食道に留まったままになると、食道で炎症を起こす恐れもあります。十分な水と一緒に、座るか立った状態で飲むことが基本です。繰り返しになりますが、無理のない姿勢で、十分な水と一緒に飲む。これが大切です」と、注意を喚起していた。

また、薬が飲みづらい場合でも、無理にカプセルを開けたり、薬を砕いたりしないようにすることも重要。

堀越氏は、「薬によっては、カプセルや錠剤の形そのものに、効き方を調整する意味があります。胃で溶けずに腸で効く薬や、ゆっくり溶ける設計の薬を開けてしまうと、効果が落ちたり、急激に吸収されて思わぬ副作用が出たりする恐れがあります。飲みにくさが続く場合は、剤型の変更などで対応できる場合がありますので、是非かかりつけの薬剤師に相談してみてください」と、呼びかけていた。

これまで「薬の飲み方なんてどれも一緒」と考えていた人は、日本薬剤師会イチオシの方法を参考にしてほしい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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