ホテルのコンセントに残った最悪な落とし物が「危険すぎる」と話題 専門家は「感電の恐れ」を指摘
コンセント穴に差込極の「片方だけ挿さった状態」で抜けてしまった電子機器の様子が話題に。日本配線システム工業会は「感電する恐れがあり、危険」と注意を喚起する。
「〜かもしれない」という思考は、身の安全を守る上で非常に重要な考え方。たとえ仕組みや理論が分からずとも、経験上「これは危ないかもしれない」と判断した経験は、誰しもあるだろう。
現在X上では、とあるホテルで遭遇した「危険すぎるシチュエーション」が話題となっているのだ。
■「絶対触らないで」と驚きの声
ことの発端は、とあるXユーザーが投稿した1件のポスト。
「とんでもなく最悪なことになった」と綴られた投稿には、ホテル部屋内のベッド付近に設置されたコンセント穴の写真が添えられている。

そしてなんと、電子機器コンセント部分の差込極が片方折れ、コンセント穴に残った状態となっていたのだ。どうやら、何かの弾みでコンセントに接触し、このような状態になってしまった模様。
こちらの光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「危険すぎる…」「絶対触っちゃダメです」「よりによって右側か…」といった悲鳴が多数寄せられている。
■「なぜ危険なの?」と疑問の声も…
感電の危険性が多数指摘されているが、一方で「片方だけなら平気なのでは?」「これって触ったら感電するの?」といった具合に、事態の深刻さがイマイチ理解できていないユーザーも少なくない。
文系の記者も「なんか分からんが危険そうだ」程度の認識しかできていないため、今回はこちらの状態をめぐり、一般社団法人「日本配線システム工業会」に詳しい話を聞いてみることに。
まず前提として、コンセントの「通電」の仕組みについて、同会の担当者は「コンセントの穴の長さは、よく見ると左右で違っており、通常は左の穴が少し長くなっています。長い方の穴は『接地側』と呼ばれ、その名の通り地面に接続(接地)されています。対して、右側の短い穴は『非接地側(電圧側)』と呼ばれ、100Vの電圧がかかっています」と、説明する。
では、そんな「非接地側」のみが残った状態のコンセントを触れた場合、どうなってしまうのだろうか。
※以降、「差込極」をプラグの「栓刃」と表記する
■配線のプロに「感電の仕組み」聞いた
今回の状況について、日本配線システム工業会の担当者は「栓刃が片側の穴に差し込まれたままでも、電流を流す『戻り道』が無いため、通常は大きな電流が流れるわけではありません」と、前置き。
その上で「しかし、栓刃が充電部に接続されて『100Vの電位を持った状態』になっている可能性があるため、触れるのは危険です。もし、差し込まれた栓刃に人が触れた場合、『コンセントの電圧側→栓刃→人体→大地』という電流経路が成立する可能性があり、感電することになります」と、注意を喚起していた。
さらに「素手で触る」「濡れた手で触る」「裸足で床に立っている」「湿った場所で作業する」「金属製の物を介して触る」といった条件下では、危険性が高くなるという。
話題のポスト投稿主はホテルにて遭遇した事象だが、こうしたトラブルは自宅等でも起こり得るだろう。
万が一遭遇した場合の対応について、日本配線システム工業会の担当者は「まず、分電盤のブレーカをOFF(不明な場合は主幹ブレーカをOFF)にして、該当する部屋のコンセントの電源を完全に遮断します。次に電源が切れたことを確認し、電気を通さない素材(絶縁体)の工具を使って栓刃を引き抜きます。たとえブレーカを落とした状態であっても、念のため素手では触れないでください」と、説明している。
また、自分で抜くのが不安な場合は「建物の管理会社や電気工事店に依頼してください」とのことなので、決して無理はしないでほしい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




