大阪の診療所「エアコン使うと熱中症になる」→エアコンを全廃止 「信じられない…」とネット民驚愕

7月末に「エアコンを廃止した」と発表したクリニックの言い分に「それはおかしい」と、疑問の声が殺到。熱中症対策普及協会に見解を聞いた。

2026/08/26 10:00

エアコンがついてない病院
写真は記事内容を表現したイメージです。画像生成AI[ChatGPT]を利用して作成しました。

エアコンがフル稼働を続ける日本の夏。大半の人が「エアコン無しの生活など考えられない」と考えているだろう。

しかしX上では、大阪府のとあるクリニックによる発表が大いに物議を醸していたのだ。


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■医療機関が「エアコン廃止しました」

ことの発端は7月25日、大阪府豊中市にある内科・外科の「かねしろクリニック」Xアカウントが投稿したポスト。

「当クリニックはエアコンを廃止しました」と題した投稿には怒涛の長文が綴られており、いくつか纏めると「人体の構造を考えると、エアコンではなく扇風機を使用した方が良い」「防犯上の問題が無ければ夜間もエアコンを使わず、窓を開けて扇風機を使うのが良い」「エアコンは熱中症の原因であり、人体に悪影響である」「熱中症はテレビが作り出した概念である」「熱中症対策において水分補給は重要だが、経口補水液は必要ない」「エアコンを使うと汗はかきにくいが、乾燥するため知らないうちに皮膚から水分が奪われて脱水になり、熱中症になりやすい体になる」といった説明が記されていた。

一貫してエアコンの悪影響を訴えており、ポストの最後は「当クリニックでは熱中症はエアコン病と考えていますのでエアコンを廃止し、冷風機を使用して室内を冷やすようにしています」「屋外よりは温度は低いですので意外と涼しいと感じてくださる方が多いですが、水を蒸発させて気化熱を利用して冷やしますので湿度が上がってしまい、エアコンに慣らされた人は暑く感じるかもしれませんが、ご理解ください」と、締められている。

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■「医者がこれ発信してるのか…」

夏の暑さが殊更に厳しい昨今では、エアコンおよび扇風機を効果的に使用することが、重要とされているのは言うまでもないだろう。

そんな時代に逆行するかのように、医療関係者が「エアコンは悪」と断定し、体調の悪い人々が通うクリニックから「エアコンを廃止した」という発表は、大いに物議を醸している。

Xユーザーからは「信じられない…」「暑さで頭イカれたんじゃないですか?」「お医者さんはずっと建物にいるけど、患者さんは暑い外から診療受けにやって来るんですよ」「医者がこれ発信してるのか…」など、驚きと疑問の声が多数寄せられていた。

また、当該のポストは医療関係者にも衝撃を与えているようで、埼玉県さいたま市岩槻区にある『いわつき内科糖尿病クリニック』のXアカウントは、引用リポストにて「『当クリニックはエアコンを使用しています』理由は暑いからです」と真っ向から反論し、注目を集めている。


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■熱中症の専門家に見解を聞くと…

職場での熱中症対策が義務化されている現代。不特定多数の患者がやって来る夏の医療機関でエアコンを使用しないケースは、何らかの問題に抵触しないのだろうか。

そこで今回は、かねしろクリニックがある大阪府豊中市の健康医療部 保健安全課 医薬安全係に話を聞いてみることに。

すると、たとえ真夏に病院やクリニックがエアコンを使用していない事実が確認できたとしても、行政指導に対象にはならないと判明。行政が動くとしたら、その施設に通う患者がその影響で体調を崩し、相談が寄せられるような場合に限るという。

8月25日時点ではそうした相談は1件も無いとのことで、同クリニックが「エアコン無しでも快適な環境にある」という可能性もあり得るだろう。

続いては、一般社団法人「熱中症対策普及協会」に、かねしろクリニックの言い分を確認してもらった。

取材に際し同協会の代表理事は、クリニックの言い分に「極論もある」と指摘しつつ、「長時間エアコンに当たっていると皮膚が乾燥し、脱水を促進する可能性があるのは事実」「当たらずとも遠からず」といった具合に、内容の一部を肯定的に認めている。

医療機関が真夏にエアコンを使用しない件については「クリニックが風通しの良い場所にある可能性もある」と指摘していた(かねしろクリニック院長によると施設内に窓は無く、換気扇を稼働させているという)。

また、医療関係者が夏のエアコン使用に否定的な印象を与える発信をする点については「その先生はそう思っているのだから、良いのではないか」と中立的なコメントをしつつ、疑問の声を寄せている人々に対しては「揚げ足をとっているだけではないか」と、疑問を呈していた。

今回、かねしろクリニックの投稿、および熱中症対策普及協会のコメントで共通していたのが、「日本でもエアコンが普及していない時代は暑ければ行水し、扇風機やうちわで暑さをしのいでいたが、今ほど大きな問題にはなっていない」という内容。

医療関係者や熱中症の専門家がこうした見解であるということは、世代によってエアコンの「必要性」や「善悪」といった価値観は大きく異なるのかもしれない。

平成生まれの記者はたとえ悪であろうと、自身と愛犬の体調のためにも、夏場はエアコンをフル稼働させるつもりだ。

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