保冷剤を当てて寝落ちした女性、皮膚が壊死する事態に 大手メーカーは「用途外の使用法」と注意
熱中症対策で体に保冷剤を当てていたら「皮膚が壊死した」という人物の投稿が話題に。某保冷剤メーカーは「(メーカーとして)用途外の使用法である」と、注意を喚起する。
■保冷剤を人体に当て続けるとどうなる?
そんな保冷剤の成分は、約99%が水。そこに増粘剤や防腐剤を入れ、製造されるという。
冷却の仕組みについて、メーカー担当者は「中に含まれる水(または特殊な冷却剤)が冷気を蓄えることで冷える仕組みです。内容物はジェル状が多いと思いますが、対流の抑制や保水性や形状の維持、密着性等の観点でそうなっています。一般的な食品用の保冷剤は表面温度が0℃になります」と、説明している。
このように、保冷剤は人体に直接当て続けるには、非常に危険な温度を保持しているのだ。
低温の保冷剤を人体に長時間当て続けた場合の危険性については、「起こり得るのが、皮膚への障害です。一般的に凍傷と言われる症状になる可能性が高いです。その他、痛みやしびれ、血流の低下を招く場合もあると考えられています」と、分析していた。
こうした事情を踏まえ、担当者は「体に当てて使用する場合には、人体用の保冷剤を使用することが原則です。保冷剤には、食品用以外にも医療用、美容用、ワーク用、赤ちゃん用、生活雑貨関連商品等、多岐に渡る保冷剤があり、それぞれの用途や注意書きに沿って使って頂くことが重要です。それぞれ内容物が違ったり、外装フィルムが違ったりしています」と、説明している。
また、人体用の保冷剤に関しても「人体用とは言え、保冷剤をフィルムのまま使用できるものとは限りませんので、ネッククーラーのように保冷剤を布製のカバーに巻いて使う等、使い方も色々あります。人間だけでなく、ペット用や家畜用、競争馬用等動物にも使える保冷剤もあり、これらは繰返しの使用を想定していますので、ワンウェイではありませんが、経年劣化は起こります。経年劣化で、内容物のジェルに気泡ができたり、粘度がなくなったり、内容物がフィルムを通して気化する等の現象は起こります。経年劣化したものを使い続けると、人体に予期せぬ悪影響を及ぼすことが想定されますので、あくまで用途やそれぞれの製品の注意書きに応じての使用が重要です」と、注意を喚起していた。
さて、保冷剤の危険な部分ばかりクローズアップしてしまったが、ハサミに代表されるように、道具と言うのは用法を誤らなければ、危険どころか非常に便利な存在。それはもちろん、保冷剤も例外ではない。安全に使いこなせるよう、改めて注意してほしい。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




