大阪駅前の地面に現れた無数のブロック、「排除アート」と波紋呼ぶが… 市は「迷惑行為への対策」と説明

JR大阪駅御堂筋口の地面に出現した無数のブロックが「危険ではないか」と、ネット上で話題に。大阪市は「迷惑行為への対策で設置したもの」と、説明する。

2026/07/23 15:00

大阪駅付近の地面に突如現れた大量の突起物に対し、ネット上では「つまづいて危険」など疑問の声が続出。

「ここは歩道ではないのでは?」という意見も見られた疑惑の施行をめぐり、大阪市に話を聞いた。


画像をもっと見る

■「危険なデザイン」と大阪市を非難

ことの発端は21日、とあるXユーザーが投稿した1件のポスト。

「JR大阪駅御堂筋口に最近できた排除アート。いま車から降りて駅に走って向かう人がつまずいて、転びそうになったのを見ました」という書き出しから始まる投稿には、長方体の形状をした多数の突起物が等間隔に設置された地面の写真が添えられていた。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

こちらの光景を受け、ポスト本文には「これ、絶対危険なデザイン。知らなければ、下をよく見なければ、転倒確実。誰かが大ケがをしてからでは遅い。何のために? ここを通りかかるたびに見るのはライブ演奏、募金運動、社会運動のスタンディングぐらいだ。それぐらい許容せず、人を傷つけかねないものを血税を使って設置するとは何を考えているのか、大阪市は、維新政権は」という非難の声が続いていた。

関連記事:大阪の東横イン、朝食バイキングのメニューが「最強すぎる」と話題 「他県のメニュー」知ってさらに驚き

■「危険にも程がある」「歩道ではないのでは?」

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

人工的な突起物が、意図的に設置されたものであることは間違いない。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

そのため、Xユーザーからは「車椅子や、白杖利用者の存在が無視されている」「目の不自由な方やお子さんやお年寄り、お腹で足元の見えない妊婦さんなんかがつまずいて…なんてこともあるでしょう、危険にも程がある…」といった疑問の声が上がっていた。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

なかには「大阪市に苦情を入れました」と綴り、管理課の電話番号や、大阪市「市民の声」のURLを貼るユーザーも出現。こちらの人物に同調したユーザーからは「他県民やけどボロクソ書いといたった!」「早速投書します」「電話抗議完了」など、なんとも勇ましい声が寄せられている。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

しかし一方で、「そこは歩道ではありませんよ」という指摘も少なくなく、前出のポストの内容に対して「印象操作ではないか」と疑問の声を上げるユーザーも散見された。

そこで今回は、ネット上で議論を呼んでいる突起物の正体をめぐり、大阪市に話を聞いてみることに。

関連記事:書店前の点字ブロックが「本」の形、安全性に疑問の声上がるが… 道路管理者も「全くの偶然」と驚き

■不法投棄、自転車放置の事例に大阪市は苦悩

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

今回の取材に際し、対応してくれたのは大阪市建設局野田工営所。担当者は、当該エリアの管理、および地面の施工は「大阪市によるもの」であると認めている。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

突起物を多数設置した経緯について、担当者は「施工を行ったのは、7月9日から13日にかけてです。元々、当該エリアは植栽帯であり、樹木(低木)が植わっていましたが、日照不足などの影響で樹木が枯れてしまい、現状の空桝(からます)状態となっていました。そのエリアに不法投棄や自転車などが放置されており、度々その苦情や通報が野田工営所に入っていたため、その都度、対応を実施しておりました。また、近年はホームレスも立ち入るようになり、そちらの指導も適宜行ってきましたが、状況が改善されなかったため、当該エリアへの侵入防止対策として今回の施工を実施しました」と、回答していた。

JR大阪駅御堂筋口エリア
画像提供:大阪市建設局野田工営所

また22日夕方には、当該エリアに立ち入り防止のバリケードが設置される対応がとられている。つまり、一連の施行は「歩道ではない」場所にて、「近隣の人々の要望」に応じる形で行われたものなのだ。

しかし、想像力を働かせず、前出のポストの内容を鵜呑みにした人物たちからの抗議の電話やメールが、22日の時点で数十件も寄せられたという。これは正に、SNS社会の弊害であろう。

当然それらの対応には市の職員が当たり、通常の業務にも支障が出ているため、非常に迷惑な慎むべき行為である。

関連記事:駅で発見したLUUP、危険すぎる設置場所にゾッとした 管理者が明かす「設置の理由」で二度驚く…

■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

・合わせて読みたい→大阪の東横イン、朝食バイキングのメニューが「最強すぎる」と話題 「他県のメニュー」知ってさらに驚き

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

【Amazonセール情報】ココからチェック!