横浜市のバス停、満員時の行列ルールが「永遠に乗れない」と波紋 交通局に「正しい並び方」聞いた
横浜市のバス停に掲示された乗車時のルールに対し「永遠に乗れないのでは?」と疑問の声が続出。横浜市は「お客様のトラブルを防ぐため」と事情を説明する。
電車やバスなどの公共機関を利用する際、何を重要視するかは人それぞれ。到着までの時間や料金、乗り換えの少なさを重要視する場合もあれば、その日の気分や急ぎの度合いにとって変化することも十分あり得る。
現在X上では、神奈川県横浜市のバス停が掲示した乗車時のルールに対し、「永遠に乗れないのでは?」と、疑問の声が相次いでいるのだ。
■バスの乗車ルールに「納得いかない」
ことの発端は、とあるXユーザーが投稿した「このシステム納得いかないんだが」と綴られたポスト。
当該のポストには「先発バスが満員で乗車できない場合は列の最後尾に並びなおしてください」と書かれた、横浜市交通局による案内書きの写真が添えられている。
そしてこのルールが、ユーザーの間で物議を醸しているのだ。
■「永遠に乗れないのでは?」と話題
「先発バスが満員で乗車できない場合は列の最後尾に並びなおす」ということは、次発のバスに並ぶ人々の列が存在しそうだ。
そのためバスの発車時間や混み方次第では、先発バスに乗れなかった人が次発バスの最後尾に並び直しても、再び満員で乗車できず次のバスの列に並び直す…という、無限ループが発生する可能性もあるだろう。
同様の疑問を抱いたXユーザーからは「永遠に乗れない人が出てきそう」「何でこんなルールができたの?」「乗れなかった先頭の人がかわいそう」「最後尾に行かせる意味あるの?」といった声が寄せられていた。
そこで今回は当該のルールの詳細をめぐり、横浜市交通局 自動車本部に取材を行うことに。
■「座って乗りたい乗客が後方に譲った場合」を想定
横浜市交通局の担当者に話を聞いたところ、当該のルールは「バスに座りたい」乗客と、「早くバスに乗りたい」乗客の目的の違いから起こるトラブルを防ぐためのものと判明。

これはどういうことか、以下のような状況を想像してみてほしい。
自分はバスの行列の先頭に並んでおり、詰めればもう2〜3人はバスに乗れそうである。だが疲れが溜まっているので、バスには座って乗車したい。そのため後ろに並んでいる人たちに乗車権を譲り、次のバスを待つことにした。
しかし、すぐ後ろに並んでいる人や、その後ろの人々も同様の考えのようで、なかなかバスに乗る人が現れない。最終的に、列の中ほど〜後方に並んでいた数名が事情を察してバスに乗り込むが、その内の何名かが前までやってきた時点でバスが満員になってしまった。
さてこの場合、後ろから先頭にやって来た人物は、どこに並び直すのが正解だろうか?
そのまま先頭に並んだ場合、「座って乗りたいから」という理由で乗車を見送った列前方の人々とのトラブルが考えられる。
こうした事情を踏まえ、横浜市交通局は「こちらのルールは、お客様が1列でお並びいただいている状況で、列後方にいたお客様が列から離れ、到着したバスに乗車しようとして最前列まで来られ、乗車できなかった場合に、列の先頭にお並びいただいているお客様とのトラブルを回避するため、最後尾にお並びいただくこととしております」と、説明していたのだ。

なお、当該エリアのバス停には、今回得られた回答のように「乗車列を追い越し、先発バスにご乗車できなかったお客様は誠に恐れいりますが次発をお待ちのお客様の最後尾に、並びなおしていただきますようお願いします」と書かれた看板も設置されている。
しかし、全てのバス停に設置されているワケでなく、今回話題となったように「先発バスが満員で乗車できない場合は列の最後尾に並びなおしてください」という案内しか設置されていないバス停も混在しているようだ。
こうした状況を鑑み、横浜市交通局でも利用者に分かりやすい案内の掲示や統一を検討しているという。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




