「食器用スポンジをレンチンすれば食中毒菌が瞬殺」ライフハックに6万の「いいね」が付くも… メーカーは「危険だからやめて」と否定
多数の細菌を含む食器用スポンジを電子レンジで殺菌するライフハックが話題に。しかし、メーカーは「お控えください」と注意を喚起する。
都内近郊では曇り、雨模様のジメジメした日が続いている。湿気に悩まされている人も多いのでは。
さてつい先日、X上では食中毒対策に関する「誤ったライフハック」が、正しいと誤解され、拡散されてしまったのをご存知だろうか。
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■食器用スポンジを「レンジでチン」すると…
8月22、23日開催の「麻布十番納涼まつり」にて、出店した飲食店が提供した「冷やし蟹ラーメン」が原因で、78人以上がサルモネラ属菌による食中毒を発症。これを受け、ネット上では食中毒予防に関する話題に注目が集まっていた。
そんな中、とあるXユーザーが数年前に投稿されたポストを引用する形で、「例の集団食中毒でサルモネラ菌が出たニュースを見て、改めてこれをやろうと思った」というポストを投稿。

その内容は「食器用スポンジは家庭内でトップクラスの細菌数だけど、軽く水を含ませて皿に上げ(500W)電子レンジ1分半かけて85℃くらいまで温度を上げることでサルモネラ、カンピロ、病原性大腸菌などの食中毒菌を瞬殺できる。みんなやろう」というものであった。
■バズる一方で「逆に危険では?」と疑問の声
食の安全と言えば、やはり洗浄と清潔な環境が不可欠。そのため、食器用スポンジの状態には気を配る必要がある。
当該のポストは瞬く間に話題となり、「早速試してみよう」といった称賛の声が続出。元ポストは、6万件以上もの「いいね」がつくほどの注目を集めている。
しかし、一方で「この方法だと、高熱に生き残ったさらに強い細菌が繁殖してしまう」「こんなにボロボロなスポンジは、すぐに替えるべき」などの指摘や、疑問の声も多数寄せられていた。

そこで今回は、食器用スポンジの真実をめぐり、日本上陸から60周年が経つ『スコッチ・ブライト』シリーズを展開するメーカー・3Mに話を聞いてみることに。

食器用スポンジを交換する頻度について、担当者は「ご使用の頻度やシーンによって一概には言えませんが…」と前置きしつつ、「約3週間から1カ月を交換の目安として推奨しています」と、説明する。
なお、不快なにおい、変色、へたり、破れなどが見られる場合は、「期間に関わらず早めの交換をオススメします」とのこと。
使用期間中のケアについては「ご使用後は、スポンジに残った汚れや洗剤分をしっかり洗い流し、よく絞って水気を切ってください。保管時は、スポンジを立てるなどして接地面を少なくし、風通しのよい場所で乾かすことをオススメします。油汚れや、食材が多く付着した食器・調理器具は、洗う前にペーパーなどで拭き取っておくと、スポンジに汚れが残りにくく、衛生的に保ちやすくなります」とのアドバイスが得られている。
■メーカーは「お控えください」と注意

今回話題となったポストの方法について、担当者は「電子レンジでの加熱は、スポンジの素材劣化や変形、加熱条件による発煙・焦げなどのリスクがあるため、お控えください」と、注意を喚起する。
衛生面が気になる場合は「電子レンジ加熱」ではなく、「熱湯を用いたケア」をオススメしているそうで、「約90℃のお湯に5分程度スポンジを浸した後、清潔な冷水に移して冷まし、しっかり水気を切って風通しのよい場所で乾かすという方法があります」と、説明してくれた。

しかし、こうした熱湯によるケアを行なっても、全ての菌を完全に取り除けるワケではない点に注意。担当者は「先ほど申し上げた、ご使用期間中のケアを日常的に行なって頂くことが大切です」と、念を押していた。
ひと月以上同じスポンジを使用している読者諸君は、今すぐ交換しておこう。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




