都内焼肉屋「店主が変わってまともになりました」看板が「どういうこと?」と話題 現店主に設置の意図を聞いた
「店主が変わってまともになりました」という看板が店頭に置かれた焼肉店に「何があった?」と驚きの声が続出。現在の店主に「以前の店主」の詳細を聞いた。
どんなに食事が美味しい店でも、接客の質が悪ければ、味以前の問題。読者諸君の中にも、接客態度が原因で「もう来ない」と心に誓った経験がある人がいるだろう。
現在X上では、とある焼肉店の前に置かれた看板の内容に「どういうこと?」と、驚きの声が続出しているのだ。
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■不穏な看板に「何があったんだ…」
ことの発端は23日、とあるXユーザーが「なんらかのクーデターがあったんやろか」という物々しい1文と共に投稿したポスト。
飲食店の入口前に設置された立て看板の写真が添えられており、看板には「店主が変わってまともになりました」という、これまた不穏な内容が記されていた。

当該のポストは瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「何があったんだよ…」「めちゃくちゃ気になる」「こんな面白いこと書かれてたら、入っちゃうだろ」「むしろ、変わる前のイカれた店長が気になる」など、興味津々なコメントが続出。
また「代わって」「替わって」ではなく「変わって」という表記に注目し、「同じ店長が心変わりしたってこと?」「店長が変化したんやろなぁ」といった推理を披露するユーザーも散見された。
調査したところ、こちらの看板は東京都北区にある「西巣鴨肉流通センター」が掲出したものと判明。そこで今回は看板の詳細をめぐり、同店の「現店主」に話を聞いてみることに。
■「以前の店主が良い営業していなかった」

まずは覆面調査として、同店で食事をしてみる。店内にいた従業員は丁寧な接客態度で、提供された食事はどれも美味しかった。
中でも印象的だったのが、お通しとして提供される「山盛りキャベツ」の存在。同店の卓上には、焼肉店に必須と思われる「タレ」が置かれておらず、代わりに肉に合うオリジナルドレッシングのかかったキャベツで、肉を食べるのだとか。

半信半疑で肉を口に運んだ記者だが、これは確かに絶品。「大量に残したらどうしよう…」と不安に感じていた山盛りのキャベツが、次々に溶けていった。
そこで正体を明かし、看板の件を尋ねたところ、従業員らも看板がバズっている件を認知していたことが判明。店主に事情を説明したところ、取材を快諾してくれた。
当該の看板が設置されたのは、今年の5月。
その経緯について、現店主は「今年の2月に以前の店長さんが『もう辞めたい』ということになり、新体制で運営していくことになったのですが、以前の店長さんがあまり良い営業をしていなかったようで、『お店もやっていたりいなかったり、商品も無いものばかりで、店内が汚い』など、周辺住民の方から酷い話もたくさん聞きました」と、振り返る。
確かに、同店のGoogleクチコミをチェックすると、1年前を中心に「接客態度」に関する不満の投稿が多数確認できた。
そんな店主が去り、3月から新体制でリニューアルオープンをしたが、やはり一度ついた悪評を払拭するのは難しいもの。周辺住民らは、以降もずっと悪いイメージを抱き続けていたのだ。
■「ストレートに伝える」道を選択
そこで、運営会社の会長が「回りくどく伝えるのではなく、周辺住民の方に一番分かってもらえる看板を設置しよう」と指示。前出の「店主が変わってまともになりました」看板を設置することになったのだ。
現店主は「初めこそは反応薄かったですが、一度来てくださったお客様からは非常に高い評価をいただくことが多く、リピーターのお客様も増えてきました。今でも、看板を見て『店主変わったって何なの?』と興味を持ち、来てくださるお客様もいらっしゃいます。地道に『当たり前のことを当たり前にする』営業を心がけ、少しづつですが、お客様も増えつつあります」と、語ってくれた。
前出の通り、肉流通センターの強みは、やはり「焼肉はキャベツと喰らう」という独自の食べ方にあるそう。現店主は「このキャベツがお子様にも人気で、ドレッシングをテイクアウトされるお客様も多いです」と、その魅力について語る。

また、「どこにも負けない」と豪語するハッピーアワーも毎日実施しており、ハイボール、レモンサワー、ウーロンハイ、チューハイはなんと破格の29円。19時まで、何杯飲んでも29円というサービスも実施しているのだ。
他にも、西巣鴨店は立地的に子様連れの客が多く、子供と一緒に気兼ねなく楽しめる空間づくりを心がけているそう。現店主は「お子様限定の駄菓子の食べ放題は特に人気です」と、ユニークな試みについて語ってくれた。
看板が大きなバズりを記録した件については、「スタッフから『これ見てください』と連絡が来た時はビックリしました」と驚いた表情を見せつつ、「お店の認知が広まってくれているので、投稿者様には本当に感謝しております」と、頭を深く下げる。
また、新しく生まれ変わった店舗として、「当店は地域に根付き、全ての人に必要とされるお店づくりをしております。まだまだですが、以前とは違う新しい西巣鴨肉流通センターへご来店心よりお待ちしております」と、今後の抱負を語ってくれた。

繰り返しになるが、一度ついた悪いイメージを払拭するのは難しい。しかし、西巣鴨肉流通センターは過去の悪習を包み隠さず、改善に向けて真摯な姿を見せているのも事実。
美味しい肉とキャベツ、そして温かいスタッフらが出迎えてくれる同店に、ぜひ足を運んでみてほしい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




