炊飯器の早炊きモード、早く炊けるなら「最初から本気出せ!」と話題 タイガー魔法瓶に「通常炊き」との差を聞いた

炊飯器の「早炊き」モードに対し、「普段から本気出せよ」と、ネット上で疑問の声が。タイガー魔法瓶は「吸水・蒸らし時間を短縮するため、食感が通常の炊飯とはやや異なる」と、説明する。

2026/06/22 11:00

なかなかやる気を出さない人物に対して、「最初から本気でやってくれよ…」と、苛立ちを覚えた経験は無いだろうか。

以前X上では、炊飯器に搭載された「定番の機能」に対し、疑問の声とツッコミが多数寄せられていたのだ。


画像をもっと見る

■「普段から本気出せよ」と話題に

ことの発端は、Vtuber・銀城サイネが投稿した「炊飯器の早炊きモードってなんなん?普段から本気出せよ」という内容のポスト。

その名の通り、通常の炊飯より早く米が炊けるのが「早炊き」モード。銀城のように「できるなら最初から本気出せよ」と感じた経験がある人も多いのではないだろうか。

当該のポストは瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「これずっと思ってた」「早く炊き上がる分、ふっくらさが無くなってるんだよね」「でも早炊きにしても、十分美味しいと思う」など、様々な声が寄せられていた。

「早炊き」モード炊飯
画像提供:タイガー魔法瓶

そこで今回は、炊飯器の「通常炊飯」と「早炊き」の特徴をめぐり、タイガー魔法瓶に詳しい話を聞いてみることに。

関連記事:外国米や古米を炊く時、絶対NGな研ぎ方があった タイガー魔法瓶の呼びかけに「知らなかった…」の声

■初代「早炊き」は何年前に誕生した?

タイガー魔法瓶担当者は、「まず前提として、炊飯器でごはんを炊く際には次の4つの工程が行われています」と、説明。

まず、水の温度を上げて米に水を吸収させる「吸水」。次に、水の温度をさらに上げて沸騰させる「昇温」。そして、沸騰を持続させてごはんを炊く「炊飯」。最後に、炊きあがったごはんを蒸らす「蒸らし」だという。

こちらを踏まえ、担当者は「1970年代までの炊飯器は、洗米後の『吸水(30分〜2時間)』や、炊きあがり後の『蒸らし(15分~20分)』作業を、お客様ご自身で行っていただく必要がありました。しかし、1981年に当社が初めて『マイコン炊き』炊飯器を発売したことで、吸水から蒸らしまでの全工程を炊飯器に完全にお任せいただけるようになりました」と、説明してくれたのだ。

しかしまだ、この時の炊飯器に「早炊き」モードは搭載されていない。

タイガー魔法瓶の担当者は、「当社の社史によりますと、『早炊き』機能が初めて搭載されたのは『マイコン炊き』発売の数年後、1984(昭和59)年発売の炊飯ジャー『マイコン・炊きたて』(JSO型)から、とございました。通常炊飯では50~60分ほどかけて先述4つの工程を行いますが、早炊きモードでは『吸水』と『蒸らし』の時間を短縮し、トータルの時間を30分前後での炊飯を実現いたしました」と、その歴史について説明している。

関連記事:50年前の炊飯器、炊飯前に「皆していたこと」に耳を疑う 何かのジョークと思いきや…

■早炊きにデメリットも存在するが…

「早炊き」モード炊飯
画像提供:タイガー魔法瓶

このように圧倒的な時短により、ユーザーのライフスタイルに合わせた炊飯が可能なのが「早炊き」モード最大のメリット。

タイガー魔法瓶の担当者も、「夜にタイマー予約を忘れ、翌朝『お弁当用のごはんがない!』と慌てた時や、仕事で帰宅が遅くなり、『今すぐごはんが食べたい!』という時などに、大変便利にご活用いただけます」と、具体例を挙げつつ頷く。

しかし前出の通り、吸水・蒸らし時間を短縮するため、「食感が通常の炊飯とはやや異なる」というデメリットが存在したのだ。

担当者は「吸水時間が短い分、やや固めに炊きあがる傾向があります。また、蒸らし時間が短い分、お米の表面に水分が残りやすく、水っぽく(ベチャっと)感じられる場合がございます」と、説明していた。

しかし、安心してほしい。初代「早炊き」モードが誕生したのは今から40年以上前。米に対して並々ならぬ愛情を持つ我われ日本人が、これらのデメリットを無視できるだろうか(いや、できない)。

「少量高速」モード炊飯
画像提供:タイガー魔法瓶

タイガー魔法瓶からは「当社では、忙しい現代のニーズにさらに応えるため、約10年前からお茶碗1杯(0.5合)が最短約15分で炊飯できる『少量高速』メニューを搭載しております。これは、内なべの土鍋コーティングによる遠赤効果で上手に『吸水』させ、多層釜の高い熱伝導性で効率よく『昇温』し、土鍋コーティングの蓄熱性により短時間でしっかり『蒸らす』というもので、この技術により、短縮された各工程でもお米に効率よく熱を伝え、15分で炊きあげる技術へと進化しております」と、頼もしい回答が得られている。

(※1升サイズは1合からの炊飯となり、約17分必要。米の種類、室温、水温などにより最短の炊飯時間は多少変化)

関連記事:50年前の電子ジャー、搭載された機能に目を疑う… 7割弱が「知らなかった」と判明

■「早炊き」使って美味しくするテクニック

このように、通常の炊飯に決して見劣りしない炊飯クオリティを手にした「早炊き」モード。しかし、米ガチ勢の中には「早炊きした米はしっくり来ない…」というモヤモヤを抱えた人もいるのでは。

そんな人は逆転の発想として、「早炊き」モードのデメリットを有効活用してみてほしい。

たとえば、タイガー魔法瓶は「早炊きモードは『やや固めに炊きあがる』という特徴があるため、カレーやチャーハンなど、しゃっきりとしたごはんが合うお料理を作りたい時には、あえて早炊きをご活用いただいても良いかもしれません。ただし、お時間がある場合は白米メニューでの炊飯を推奨しています」と、提案。

また、「『早炊きでもなるべく美味しく食べたい』という場合は、炊飯器にセットしてスイッチを押す前に、予め15分ほど浸水させる方法をオススメしております。 早炊きモード(20~40分)に事前の浸水時間(15分)が加わるため少し手間はかかりますが、通常炊飯で炊くよりも短いトータル時間で、より美味しく炊きあげることができます。時短と美味しさを両立させたい場合に、ぜひお試しいただきたい方法です」とも説明していた。

「早炊き」モードへの理解を深めることで、我が家での食事がより美味しく感じられることだろう。

関連記事:50年前の炊飯器、今では考えられない「人気の秘訣」に驚き そんなブームがあったのか…

■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

・合わせて読みたい→外国米や古米を炊く時、絶対NGな研ぎ方があった タイガー魔法瓶の呼びかけに「知らなかった…」の声

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

【Amazonセール情報】ココからチェック!