保護される猫の2割はキジトラ、愛猫家も驚く理由が話題 愛護センターは「ギャップが魅力」語る
神奈川県動物愛護センターが「保護される猫の2割はキジトラ」と明かしたところ、猫好きから「かわいいのに、なぜ?」と疑問の声が続出。保護猫の実情を同センターに聞いた。
■キジトラ=譲渡の声がかかりにくい?
今回注目したいのは、神奈川県動物愛護センターのXアカウントが投稿したポスト。
その内容は「センターで保護される猫の約2割はキジトラです。他の毛色の猫と比べると譲渡の声がかかりにくいですが、似たような色でも顔や体つき、性格もみんな様々で、個性豊かなところがキジトラの魅力です! ぜひ彼らに会いにきてください」というもので、当該のポストにはセンターにて保護されたキジトラたちの写真が添えられていた。
センターで保護される猫の約2割はキジトラです。
他の毛色の猫と比べると譲渡の声がかかりにくいですが、似たような色でも顔や体つき、性格もみんな様々で、個性豊かなところがキジトラの魅力です!ぜひ彼らに会いにきてください#神奈川県動物愛護センター #保護猫 #キジトラ #新しい飼い主さん募集中 pic.twitter.com/xSuBUgBSwY— 神奈川県動物愛護センター (@AC_kanagawa) March 24, 2026
こちらのポストは瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「キジトラって人気ないの?」「キジトラ、こんなにかわいいのに…」など、驚きと疑問の声が続出。

また、キジトラを飼っているユーザーからは「見た目はワイルドだけど、中身は超甘えん坊でかわいいよ」といった具合に、愛猫の写真を添え、キジトラの魅力について力説するポストが多数寄せられていた。実際に、元保護猫のキジトラをお迎えした経験がある人も多いようだ。

中でも、飼い主さんの腕の中でリラックスした姿で「楽器」のように撫でられるキジトラ・うしおくんは「あまりにかわいすぎる」と、話題になっていた。
ギジトラ猫人気ないの?
我が家のギジトラ猫うしお🐱
畑で生まれて、農家の方が里親募集してて、縁あって我が家の子になった!時々楽器のようになるよ〜🎶
可愛いよ〜🎶 https://t.co/EGj8reay0k pic.twitter.com/BCHmiRSdCK— 無重力猫ミルコのお家 (@ccchisa76) March 27, 2026
果たしてなぜ、こんなにもかわいらしいキジトラに、譲渡の声がかかりにくいのだろうか。今回は、保護動物たちの実情について探るべく、ポストを投稿した神奈川県動物愛護センターに詳しい話を聞いてみることに。
■なぜ愛護センターにキジトラが多い?

ポスト投稿の経緯について、担当者は「当センターでは日々、譲渡動物の日常の姿などをSNSで投稿しています。一見地味で見分けがつかないと思われがちなキジトラ猫ですが、キジトラを並べて比べてみると、こんなにも違いがあってそれぞれ違った魅力がある、ということを多くの方に知って頂き、興味を持って頂きたいと思い、投稿しました」と、振り返る。
猫の場合、多頭飼育崩壊で飼いきれなくなり、飼い主から所有権放棄され、同センターに収容されるケースが多いという。

そうした実情を踏まえ、担当者は「こうして同じ家から来た猫たちは恐らく血縁関係にあると思われ、似たような毛色をしており、キジトラの毛色は遺伝的に優性であるため、当センターに収容されるキジトラ猫の割合が多くなるのだと思われます」と、推測していた。
また、譲渡の声がかかりにくい背景については「見た目が保護色であるため、他の毛色、たとえば白や三毛、茶トラなどの猫と比べて目立たないことが理由と思われます。現在センターにいる猫の場合ですが、他の毛色の猫よりも警戒心が強い猫が多いということも、要因のひとつかもしれません」と、分析している。
そんなキジトラだが、他の猫に負けないかわいらしさの持ち主なのはご存知の通り。
その魅力について、センターの担当者は「猫の祖先と言われている野生のリビアヤマネコに一番近い毛色なので、キジトラからは猫の進化の歴史や野生の強さを感じられます。性格としては控えめで慎重なタイプが多い印象ですが、一度心を許した相手には撫でてほしい、遊んでほしいとアピールをする、そんなギャップが魅力です」と、語ってくれた。
■保護動物の幸せに尽力する神奈川県
今回、キジトラに関するポストが注目を集めた件については、「特にキジトラ猫の飼い主さんに多く反応を頂けたようで、驚きました。なかなか
注目されにくいキジトラですが、こんなにもキジトラ好きな方がたくさんいることが分かり、嬉しく思います」と、笑顔を見せる。

続けて、「この投稿をきっかけとして保護猫にも興味を持って頂き、少しでも当センターの動物たちの譲渡に繋がればありがたいです」と、コメントしていた。
余談だが、記者も元保護犬のダックスフンドと共に暮らしており、この記事を機に1匹でも多くの保護動物の家が決まれば、これほど嬉しいことはない。

動物のお迎えを検討している読者諸君には、ぜひ「保護動物」という選択肢を考えてみてほしい。

今回取材に協力してくれた神奈川県動物愛護センターは「狂犬病予防法」「動物の愛護及び管理に関する法律」などに基づき業務を行う、県の行政機関。

法令に基づき放浪犬を捕獲したり、やむをえず飼えなくなった犬や猫、小動物を引き取り、適切に飼ってもらえる人々に譲渡を行っており、譲渡対象地域は神奈川県とその隣接都県である東京都、山梨県、静岡県となる(詳細な譲渡条件は公式サイトを参照)。

平日の8:30~17:15であれば、予約不要で自由見学通路からガラス越しに動物達を見られるので、譲渡希望でなくても気軽に足を運んでほしい。

なお、保護している動物の数は犬が約30匹、猫が約80匹、その他動物(ニワトリ、カメ、ウサギなど)が約20匹だという(2026年3月25日時点)。

また、神奈川県では保護された動物たちのケガや病気の治療、人と暮らすためのしつけなどを行なって譲渡を推進していくこと、増えすぎてしまった犬や猫の適正な飼養を推進していくことを目的とした基金「かながわペットのいのち基金」という寄附制度を設けている。

動物が大好きだが、事情があってお迎えはできない…という人も、ぜひこちらから温かい支援の手を差し伸べてほしい。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。元保護犬のダックスフンドを溺愛している。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




