元ジャンポケ斉藤慎二被告の「同意だと思った」が通じない理由 弁護士は「有罪の確率は高い」
初公判では「無罪」を主張していた斉藤慎二被告。弁護士の見解は…。

YouTubeチャンネル『元文春記者チャンネル』が20日、動画を更新。元ジャングルポケットの斉藤慎二被告の初公判での無罪主張を受け、元文春記者が独自の視点で分析を展開。
実際に専門家はどう見ているのか…弁護士の見解も伺いました。
■斉藤は無罪を主張
元週刊文春の記者・赤石晋一郎さんと甚野博則さんが様々なニュースを掘り下げていく同チャンネルで、今回は今月13日に初公判を終えた斉藤被告について言及。
斉藤被告は、2024年7月にロケバス内で女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交と不同意わいせつの罪に問われています。
斉藤被告は「同意してくれていると思った」と述べ、無罪を主張。被害女性は2,500万円の示談金を拒否し、実刑を求めています。
■「性犯罪」の法改正
「この裁判のポイントは…」と切り出した赤石さん。「『人気芸人』『有名な芸人』というところがポイント」といい、2023年6月の刑法改正により、強制性交等罪は「不同意性交等罪」へ改称・改組したことを説明。
それまでは「暴力」「脅迫」が要件として必要だったものの、改正後はその箇所がなくなり、上下関係や経済的・社会的地位を利用した性行為も処罰対象(8要件の1つ)に明記され、職場や学校などの拒否しにくい状況を利用した行為が「性暴力」として認識されやすくなりました。
■「有罪である確率は高い」
赤石さんは「地位や立場がある人、経済的に優位に立っている人というのが“不同意”が認められるようになった」「だから同意・不同意の有無でははなく、人気芸人=立場が強い人というのが重要なポイント」と伝え、「いくら同意であることを主張しても、有罪である確率は高い」と持論を展開しました。
そこで今回は、Sirabeeで法律について話を聞くことも多い、齋藤健博弁護士に見解を伺いました。
■ 弁護士の見解は…

――かつての性犯罪の裁判では、どのような点が立証の「壁」となっていたのでしょうか?
齋藤:「これまでの性犯罪(強姦罪など)は、暴力や脅迫によって相手の意思をどれだけ抑圧したかという点が重視され、立証のハードルが非常に高いものでした。その『ハードルの高さ』ゆえに、救われない被害者が生まれてしまう悲劇も多くありました。
――斉藤被告は多額の示談金を提示していますが、被害女性はそれを拒否して実刑を求めています。この点についてはどう見ていますか?
齋藤:斉藤被告は、保身のため示談金を提案していますが、お金だけで被害者の傷が完全に癒えることはありません。本来、性交渉とは人間同士の『結合』であるはずです。そこに拒絶の意思があったのであれば、その不自然さや拒否のサインに、本来は気づいていたと言えるはずです。
――赤石さんは「有罪である確率は高い」と分析していましたが、弁護士の視点から見て、今回の斉藤被告の有罪の可能性は?
齋藤:有罪の確率は高いと思います。そのため、先回って示談の提案をしているものと考えられます。
――最後に、今後の裁判において斉藤被告に問われる「真の反省」とは何でしょうか。
齋藤:性被害を訴え、声を上げるだけでも、被害者にとってはとてつもなく高いハードルを越える決断です。
だからこそ、斉藤被告に本当に謝罪の意思があるのか、被害もしっかり填補する意思があるのか、被害を埋め合わせようとする姿勢がポーズではなく真摯なものなのかが重要になると考えられます。
*****
「同意があったと思っていた」という言葉が、もはや通用しない時代に入っています。示談金の提示が「免罪符」にはならないという齋藤弁護士の指摘は、今後の性犯罪裁判におけるひとつの基準となるでしょう。「示談金」という数字では決して埋められない心の傷や、失われた尊厳に対して、斉藤被告はどう向き合っていくのでしょうか。
■長谷川 瞳
10年以上の放送作家の後ウェブの世界へ。多くのインタビュー経験を経てエンタメや社会問題の記事を書く日々。ストレス解消法は、愛犬(ポメラニアン)に顔をうずめること。
【弁護士】 齋藤健博
自身のLINEIDを公開しており、初回相談はLINEで無料で行うことが可能な弁護士。セクハラや、浮気・不倫問題の解決に定評があり、過去には弁護士ドットコムのランキングトップに名を連ねた経験も。YouTubeではセクハラ時の対応に関する動画なども公開している。多くの被害者の悩みである「セクハラの線引き」や、「残すべき証拠」などを動画で分かりやすく伝えている。
YouTubeチャンネルはコチラ:弁護士「齋藤健博」チャンネル




