充電中モバイルバッテリーが発火、中2息子の咄嗟の行動に称賛相次ぐ 消防庁も「合理的」と評価
充電中のモバイルバッテリーが発火したのを見て、中学2年生の少年が咄嗟にとった行動が話題に。消防庁も「合理的である」と評価する。
空気が乾燥する冬は火事の季節。つい先日も、東京メトロ日比谷線内で乗客のモバイルバッテリーが発火し、大きな話題となっていた。
そんな中X上では、発火したモバイルバッテリーに対する中学生の少年の咄嗟の反応が注目を集めていたのをご存知だろうか。
■モバイルバッテリーが発火、息子の行動は…
ことの発端は、Xユーザー・ゆりさんが投稿したポスト。

「充電中のモバイルバッテリーが発火して、火事になりかけました…」という書き出しから始まる投稿には黒焦げになったモバイルバッテリー…いや、モバイルバッテリー「だった物」の写真が添えられている。
【悲報】
充電中のモバイルバッテリーが発火して、火事になりかけました…。中2が気づいて、速攻で濡らしたタオルをかけて消火したので、近くにあったものが焦げただけで済みました。
息子いわく、YouTubeで対処法見たことあったらしい。おそるべし。マジでモバイルバッテリー気をつけて下さい! pic.twitter.com/X7lca5tczY
— ゆり|東京都✏高受母2027&2025🌸 (@yuri_exam) January 20, 2026
そして、「中2が気づいて、速攻で濡らしたタオルをかけて消火したので、近くにあったものが焦げただけで済みました。息子いわく、YouTubeで対処法見たことあったらしい。おそるべし。マジでモバイルバッテリー気をつけてください!」と、注意喚起の言葉が続いていた。
こちらの光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「息子さん、ナイス対応」「YouTubeの知識も侮れないですね」といった称賛の声のほか、「こういうことがあるからモバイルバッテリーは怖い」「落下等の衝撃が加わると、どこのメーカーでもこういうリスクはあるようです」などの疑問・指摘の声が寄せられている。
■「1メートル以上の炎が上がっていた」
ポスト投稿主・ゆりさんに発火時の様子を尋ねると、リビングで夕食をとっていた中学2年生の次男が、リビングと玄関を隔てる扉の曇りガラスの様子がおかしいことに気づいて扉を開けたところ、煙が充満して炎が上がっていたという。
当時の様子については、「壁のコンセントから1メートル以上炎が上がっている状態でした。バッテリーの中身が飛び出し、娘が玄関に脱ぎ捨てていたコートと、コンセントの横にかけていた私のダウンコート、バッテリー部分が飛んで落ちた玄関マットが焦げましたが、幸い玄関マットが天然毛のものだったので、焦げただけでそれ以上燃え広がることはありませんでした」と、説明している。
「おそらく、あと数分遅ければダウンコートに燃え移って手が付けられなくなっていたと思います」と振り返るゆりさんは、「出火元が玄関だったので、避難ルートのことも考えると、玄関でこの手のものを充電するのは今後辞めようと思っています」とも語っていた。
なお、当該のモバイルバッテリーは約2年前に購入したもので、特に膨張などは見られず、発火があった日の午前中も通常通り問題なく使用していたそう。
Xでも指摘されていた「落下の影響」による可能性について、ゆりさんは「おそらく数回は机程度の高さからは落としたことはあると思います。しかし、記憶に残るほどの大きな落下はありません。車にも乗らないので高温下に放置したこともなく、通常の使用範囲だったと思います」と、回答。
とはいえ、「特段丁寧に扱っていた」というワケではなく、多少のダメージが蓄積されていき、「それが原因で発火したのでは」とも推測していた。
■一家の消火法、消防庁も「合理的」と評価

消火時の様子については、「最初に気づいた次男と夫が現場に駆け付け、夫が家全体のブレーカーを落としている間に、次男がバスタオルを濡らしに走りました。ブレーカーで電気を遮断した直後に、濡らしたバスタオルを上からかぶせて消火しました。濡らしたバスタオルをかけた後も、バスタオルが乾いていくほどの熱を発している状態が続いたので、バスタオルごと玄関の外へ出して対応しました」と、振り返る。
ゆりさんの次男はYouTubeの動画を観た際、火災の対処方法として「電気製品の火災に水をかけてはいけない。濡れたタオルを使う」という説明が印象に残り、今回の消火に役立ったという。
そこで今回は、モバイルバッテリー(リチウムイオン電池)が発火した際の対応について、消防庁に詳しい話を聞いてみることに。
すると従来、消防庁ではモバイルバッテリーの発火に対し「大量の水をかけること」(水が少ないと消し切れないため)を推奨していることが判明。
しかし今回発火したのは充電中のモバイルバッテリー、つまり「通電中」の状態である。こうした状況では、水をかけることがさらなる危険に繋がる恐れはないだろうか。

こうした事例について、消防庁は「一般的に、通電しているコンセントや電気機器等に水がかかると、感電する可能性があると考えられます」と、回答。
「消防庁では充電中のモバイルバッテリーの消火方法について整理等は行っていませんが」と前置きしつつ、「一般論として、電気火災に対しては電気火災に対応した消火器を使用することが推奨されます」と、説明していた。
また、今回ゆりさんの夫と息子がとった行動に対しては「充電中の電気機器等、通電中の物に水がかかると感電する可能性があるため、ブレーカーを切る、コンセントから抜くなどの行動は合理的と考えられます。 濡れたタオルで燃焼物を覆うことについても、酸素を遮断する窒息消火の方法として考えられます」と評価している。
しかし、濡れたタオルを使用する消火方法は、どうしても燃焼物に近づき、タオルで覆わなければならない。
そのため、「炎の大きさによっては熱傷を負う、着衣に着火するといった危険性が考えられます。 危険を感じた場合は速やかに非難し、119番通報をしてください」とも注意を喚起していた。




