『ドラクエ7』リメイクで削除されたサブタイトルが話題 堀井雄二氏は「宗教的配慮」と説明
リメイク版『ドラクエ7』からサブタイトルが無くなった理由を、堀井雄二氏が説明して話題に。宗教的な配慮に「知らなかった…」と、驚きの声が上がっている。
■リメイク作品の「改変」はなぜ起こる?
通常、ゲーム作品がリメイクされる際にシステムの「改変」が行われる理由は大きく分けて3種類。
ゲームバランスの改善、コンプライアンス等への配慮、その他の理由である。
最も多いのはやはりゲームバランスの改善で、『ドラクエ』シリーズ最大の鬼畜ゲーと名高い『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』に多数施された調整が、その筆頭だろう。
敵モンスターの強さや呪文の効果、難しすぎるダンジョンや入手困難なアイテムなど、極端だったり、理不尽な要素を排除するために行なわれる調整だ。
また、ゲームのリメイク作品は通常、オリジナル作品の発表から数年、場合によっては10年以上経過してから製作される。そのため、オリジナル作品の中には「当時は問題なかったけれど、現代の倫理観からするとアウト」という表現や描写が決して少なくない。
そうした「時代のズレ」を無くすために行なわれる調整で、今回の「宗教的配慮」も、こちらの調整の一環と言えるだろう。
なお、その他の理由については「新要素の追加」などが挙げられる。これは、リメイクによって新たに追加された要素を鑑み、全体に施される調整である。
■ドラクエから消えたマーク
『ドラクエ』シリーズの宗教的配慮の代表例と言えば、やはり「十字架」のマークだろう。
『ドラクエ』には「教会」や「ほこら」といった施設が存在し、これらの建物には十字架のマークが使用されていた。
また、職業「僧侶」に就いた場合や、「神官」という肩書きを持つキャラクターの衣服には十字架のマークが見られた。
さらに、死亡したキャラクターのステータスや、棺桶にも十字架のマークが使用されるなど、『ドラクエ』と十字架は切っても切り離せない関係だったのだ。
しかし十字架はキリスト教の宗教シンボルであり、海外版ではデザインが差し替えられることに。国内で新たにリリース・リメイクされる際も、2004年の『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』からは、デザインを十字架から微修正されている。
■存在が削除・修正されたモンスターたち
『ドラクエ』の魅力の一つに、仲間キャラクターに負けず劣らず、強烈な個性を持った敵モンスターの存在が挙げられる。自分の「推し」モンスターが最新作で再登場するか、毎回楽しみにしているユーザーも多いだろう。
しかし、一部モンスターは「大人の事情」により、再登場が絶望的、または「ほぼ不可能」というケースも。
たとえば『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場したブラックマージは、その筆頭である。
浅黒い肌をした魔法使いタイプのモンスターで、ステレオタイプな「アフリカの呪術師」を連想させるデザインをしており、同モンスターは以降の『ドラクエ』シリーズには一度も登場していない(『ドラクエ4』のリメイクを除く)。これは、人種差別的なイメージを助長することへの配慮だろう。
また、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』初登場となるモンスター・さつじんきは、以降のナンバリング作品では「ごろつき」と名前を変更されている。これは「殺人鬼」という単語に、何らかの規制がかかったものと思われる。
…のだが、『ドラクエ2』より初登場したモンスター・くびかりぞくは、近年の作品にも普通に登場しているなど、記者個人としては線引きがイマイチ分からない。
名前の変更と言えば、『ドラクエ3』初登場となるモンスターのホロゴーストも、第二次大戦中のナチスによるユダヤ人大量虐殺を想起させるためか、現在では「シルエト」に名前が変更されている。
リメイク作品で「改変」が行なわれた箇所とその理由を考えてみると、新たな発見があるかもしれない。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。生まれて初めてプレイしたドラクエは『5』で、生まれてから一度もビアンカ以外と結婚したことがない。
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(文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




