「ギザ10」を初めて見た19歳の反応が話題 「知らない世代いるのか…」と驚きの声
19歳の青年がギザ付き十円硬貨を「初めて見た」と投稿して判明したジェネレーションギャップが話題。造幣局は「74年前に発行開始したデザイン」と説明する。
■社会の動乱を受け、ギザ10爆誕
横に縦縞模様(?)の10円玉とか初めて見たわ pic.twitter.com/OJTO0Iswwq
— 幕マク (@MakuMaku_Mu) June 21, 2025
今回はギザ10の詳細をめぐり、日本の貨幣を製造する独立行政法人「造幣局」に詳しい話を聞いてみることに。
ギザ10の製造開始時期は、今から74年も前の1951年(昭和26年)。発行の経緯について、造幣局の担当者は「元々10円貨幣は洋銀(銅、亜鉛、ニッケル)素材を用いることとして、1950年(昭和25年)3月に臨時貨幣法(法律第3号)を改正、同月に10円洋銀貨幣の形式に関する件(政令第26号)が公布されて製造を開始しましたが、朝鮮戦争に伴う影響を受けました」と、説明する。
当時、ニッケルが軍需資材として需要を増し、51年5月に「ニッケル等使用制限規則」(通産省令第35号)が制定され、8%以上のニッケルを含む洋銀の使用も制限されるようになったのだ。
こうした社会情勢を踏まえ、造幣局の担当者は「51年8月をもって製造を打ち切ることとなり、1枚も発行されませんでした。その後、10円青銅(銅、亜鉛、すず)貨幣の形式が同年12月に制定(政令372号)され、ギザのある10円青銅貨幣の製造を開始しました」と、その歴史を説明してくれた。
正に「昭和の動乱」を感じさせるエピソードである。
■「ギザが付いた理由」に納得
インフレが進み、五百円硬貨が存在する現代において、10円は決して「大金」ではない。しかし、かつては十円硬貨が硬貨の「最高額面」だった時代が存在し、ギザ10はその象徴なのだ。
造幣局の担当者は「『ギザ』をデザインした狙いとして、51年に当時の最高額面として10円貨が登場したためギザが付けられていましたが、57年(昭和32年)に100円貨(銀貨)が発行され、この100円貨との区別が難しかったことから、59年(昭和34年)にギザ無しのデザインへと変わりました」と、説明している。
ちなみに、ギザ10の発行時期は51年から58年(昭和33年)までの、わずか8年間。現行の十円硬貨との差異は「ギザの有無」だけで、材質・直径・重さはいずれも同様だという。
もう数十年も経てば、「ギザ10を知らない」世代の方が、知っている世代より人数が多くなるかもしれない。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)




