『日清食品』社名の意外すぎる由来に驚き、中国の王朝名と思いきや… 「全くの無関係」と判明
「日清食品」の名前の由来を、3割弱の人が勘違いしていると判明。「中国の王朝名」は全く関係がなく、創業者の願いが由来となっている。
■「日清」は別の企業の名前にも…
「日清食品」という社名について、同社の担当者は「『日々清らかに豊かな味をつくる』という、創業者・安藤百福の願いが社名の由来となっています」と、説明する。
そう、じつは同社の「日清」という名前は、中国王朝と何の関係もなかったのだ。
一方で、食用製油会社「日清オイリオ」の社名は、中国の「清」が由来となっている。創業期、同社は東京に本社、中国の大連に支店・工場を設けていたのだ。
同じ「日清」の名を掲げていることから、日清食品と日清オイリオを、「グループ系列の関連会社」と思っていた人も多いのではないだろうか。
しかし前出の通り、2社の「日清」の由来はそれぞれ異なる。日清食品の担当者も、「全くの別会社で、関係はございません」と、回答していた。
■日清食品の歩みは日本の食文化の歩み
日本の食文化に多大なる影響を与えている日清食品。同社を語る上で、絶対に外せない2つの商品が存在する。
そんな同社の歩みについて、担当者は「日清食品の創業者・安藤百福は終戦後、大阪の闇市でラーメンを求めて⻑い列を作る人々を見て、日本人が麺類好きであることを実感すると同時に、大きな需要が隠されていることを確信しました」と、振り返る。
1957年(昭和32年)、安藤氏は自宅裏の小屋でインスタントラーメンの研究を開始し、1年におよぶ試行錯誤の末、麺を油で揚げて乾燥させる「瞬間油熱乾燥法」を発明。

そして1958年(昭和33年)8月25日、世界初のインスタントラーメン『チキンラーメン』が発売されたのだ。

現代では「お手頃価格」の代名詞的存在の『チキンラーメン』だが、当時の価格は1食35円。当時は「うどん玉が6円」という時代で、問屋の主人には仕入れが渋られる有様だったという。

しかし、その手軽さと美味しさが消費者の間で「魔法のラーメン」と評判を呼び、やがて注文が殺到。その後、半世紀以上に渡って愛される大ヒット商品へと成長を遂げたのはご存知の通りだ。
■『カップヌードル』が爆発的に売れたワケ
1966年(昭和41年)、安藤氏は欧米視察中に訪れたスーパーの担当者が『チキンラーメン』を小さく割って紙コップに入れ、フォークで食べる姿を見て、新製品のアイデアを閃く。
そして試行錯誤の末、発泡スチロール製のカップを採用し、麺をカップ内で固定する「中間保持法」を考案。さらに、麺を下に置き、上からカップを被せるという「逆転の発想」により、工場での大量生産を可能にする。

こうして1971年(昭和46年)に誕生したのが、日本が世界に誇る大人気商品『カップヌードル』なのだ。

なお、発売当時は袋麺が25円という時代にあって、『カップヌードル』は1食100円という価格設定。また「立ったまま食べる」というイメージへの反発もあり、なかなか店頭にすら並べてもらえなかったという。

いつの世も、革新的な商品は人々にすぐには理解されないもの。そこで安藤氏は、それまでにない宣伝や販売促進の実施に踏み切ったのだ。

当時の取り組みについて、日清食品の担当者は「その場で食べられる、お湯の出る自動販売機が話題となり、1年で 2万台が全国に設置されました」と説明する。

「銀座の歩行者天国で試食販売を行うと、予想を超える大勢の人々が押し寄せ、多い日には2万食を売り尽くすほどの人気を集めました」と、反響の大きさについても語ってくれた。

また、『カップヌードル』のヒットをめぐるエピソードといえば、1972年(昭和47年)の「あさま山荘事件」が、あまりにも有名だ。
担当者も「機動隊員が『カップヌードル』を食べる姿がテレビ中継され、全国に知れ渡ることになりました。そして、この出来事をきっかけに、『カップヌードル』は爆発的に売れ始めました」と、その反響の大きさを語っている。
次に『チキンラーメン』や『カップヌードル』を食べる際は、日清食品の社名の由来に思いを馳せてみてほしい。きっと、普段以上に美味しさがしみじみ感じられるはずだ。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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