11月16日は、何の記念日? 互いに思いやる気持ちが世界を平和へと導く
ユネスコは、寛容とは、普遍的な人権と他者の基本的自由を認めることだと定義している。
■11月16日は「国際寛容デー」
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で4.9%の人が「国際寛容デーがあることを知っている」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は6.4%、女性は3.5%という結果になっている。
■「寛容に関する原則の宣言」が採択された日
国際寛容デー(International Day for Tolerance)は、1995年11月16日にユネスコ総会で「寛容に関する原則の宣言」が採択されたことにちなんで、1996年12月に国際連合総会において、国際デーのひとつとして制定された。
「寛容に関する原則の宣言」は、文化や表現の手段、人間としてのあり方といった多様性を尊重すること、受け入れることを「寛容」の定義とし、多様な社会を存続させることを目的に採択されたものだ。
人々は生まれながらに多様であり、寛容をもってのみ、世界各地に存在する多様な社会が存続しうる、というのがその根底にある考え方だ。
■アンネ・フランクがARで語る寛容
11月16日の「国際寛容デー」には、国連からメッセージが公開されたり、ユネスコからもSDGs達成に向けた積極的な取り組みを促したりするなどの動きが見られる。日本国内でも自治体による広報活動など、地道な啓蒙が行われているようだ。
2021年には、アンネ・フランクハウスがAR技術を駆使した「The Bookcase for Tolerance」というアプリを公開。その中では、アンネ・フランクと若者たちが、現代社会が直面している差別や偏見、寛容の問題について語っている。
■幸せな世界を広げるきっかけに
グローバル化、多様性への理解が進む一方で、世界中にはいまでも戦禍のなかで多くの尊い命が奪われ、差別や偏見に苦しみ続けている人たちが存在する。
「国際寛容デー」の認知度は1割に満たないという結果であったが、この日を少しでも意識し、ユネスコが定義した「寛容」のあり方に思いを馳せることは、自分の身の回りから少しずつ優しく幸せな世界を広げていこうと居住まいを正す良いきっかけになるのではないだろうか。
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(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女731名 (有効回答数)