認知症への関心を高めるために制定された記念日 しかしその認知率はわずか1割ほど…
シンボルカラーのオレンジは酒井田柿右衛門の作品に由来するという。
9月21日は「世界アルツハイマーデー」だ。認知症への関心を高めるための取り組みも実施されている。
■「世界アルツハイマーデー」を知っている?
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で11.3%の人が「“世界アルツハイマーデー”があることを知っている」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は11.9%、女性は10.6%という結果になっている。
■家族の発症をきっかけに…
編集部が話を聞いた40代の女性は、「今までは全く知らなかったのですが、今年に入って父が認知症と診断され、いろいろと調べているときに知りました」と述べた。
さらに女性は、それまでは全くの他人事だったと振り返りつつ、「この日をきっかけに、認知症について知識を深めたり、考えたりする人が増えていくといいですね」とその意義について考えているようだった。
■9月21日は「世界アルツハイマーデー」
国際アルツハイマー病協会(ADI)が世界保健機関(WHO)と共同で9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定したのは1994年のこと。スコットランドのエジンバラで第10回国際アルツハイマー病協会国際会議が開催され、会議初日を「世界アルツハイマーデー」と宣言したのだ。
それ以来、毎年9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、アルツハイマー病などに関する認識を高め、世界の患者と家族に援助と希望をもたらすことを目的として、この日を中心に様々な取り組みを行っている。
■シンボルカラーのオレンジでライトアップ
日本国内でも、各地で認知症支援・普及啓発活動のテーマカラーであるオレンジ色にライトアップするなどの取り組みが行われている。一例を上げると、東京都庁第一本庁舎では9月16日から21日までの夜間、隅田川に架かる10の橋梁では9月21日の当日ライトアップが実施される。
ちなみに、オレンジ色がシンボルカラーとして採用されているのは江戸時代に活躍した陶工・酒井田柿右衛門の作品に由来するという。柿右衛門が夕日に映える柿の実のオレンジ色から着想を得て生み出した赤絵陶器は海外でも高い評価を受けた。この柿色のように世界に広まってほしいという願いからオレンジ色が日本における認知症支援のシンボルカラーになったそうだ。
こうした取り組みがあると知ることで、認知症への関心や理解が深まっていき、少しでも生活しやすい環境が整っていくことを願いたい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女700名 (有効回答数)