このお店のパスタ、何かがおかしい… 名古屋の“超人気謎フード”が刺激的すぎて最高だった
「謎フード公安委員会」の会長がオススメする喫茶店のパスタがすごい。これは一度食べてみたいかも…。
8月11日~12日に開催された「コミックマーケット104(以下:コミケ)」は、厳しい夏の暑さに負けないほど大きな盛り上がりを見せた。Sirabee取材班は両日参加し、その中で気になるサークルを発見したので紹介したい。
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■このブース、気になるぞ
様々なサークルがひしめき合う中、“見慣れない料理”の写真を掲載しているブースを発見。そこには「謎な食べ物の本 色々あります」「謎フード公安委員会」という興味深いポップが掲げられていた。こりゃあ気になるぞ…。
そこで急遽取材を申し込んだところ、嫌な顔ひとつせずに快諾してくれた。今回、取材を受けてくださったのは「謎フード公安委員会」の会長を務めるぱくさん(@nazofood)。「そもそも謎フードとは… 」「どのような食べ物ががあるのか」といった疑問を尋ねてみた。
■謎フード公安委員会って何?
まず、はじめに気になるのが「謎フード公安委員会」がどういったものかという疑問。
ぱくさんいわく「日々『謎だ!』と思った食べ物を見つけたら、それを謎フード掲示板に投稿して、それを会員が“謎”か“謎じゃない”かを判定していきます。多数決で謎フードの認定をしていく…という活動をしています」とのこと。
ここで気になるのが個人が適当に作った料理、例えば「カレーハンバーグたこ焼きアイスクリーム丼」でも認定されてしまいそう…というところだが、そこはしっかりと店舗やイベントで販売・提供されている…などが条件なんだとか。
ちなみに、同委員会は今年で25周年であるなどかなり歴史があり、謎フードも250件程度認定されているのだとか。
■このパスタ、攻めすぎている
数々の謎フードに触れてきたぱくさんに、特に印象深いものを尋ねると、「やはりマウンテンですかね!」と即答。
同ブースで取り扱っている同人誌の中にある、「会長(=ぱくさん)が選んだ謎フードベスト25」の1位に輝いていたものでもあり、どういった謎フードであるのか聞いてみた。
ぱくさん:これは名古屋にある喫茶店「マウンテン」というお店で、“奇食の聖地”って呼ばれています。有名なのが甘口パスタシリーズと言われる甘いパスタでして…その中でも1番有名なのが『甘口抹茶小倉スパ』ですね。甘い抹茶ソースの他に、あんことかクリームもトッピングされている感じです。
───甘いパスタってすごいですね…スイーツを食べた時のような感覚なのでしょうか?
ぱくさん:食べた時はスイーツのような感じなのですが、やっぱりパスタだから飯っぽいな~でも甘いな~みたいな違和感があります(笑)さらに、熱々でクリームが溶け出してどんどんオイリーになってくるのがやばいんです。注文しても残してしまう人が多いんじゃないかな?
───それだけ挑戦的なメニューが人気になっているのはすごいですね。
ぱくさん:一応、普通のナポリタンとかもあるんですけどね(笑)ここは元々大盛りを安く食べられるっていう学生に優しいお店で、学生が冗談で「店長、こんなの作ってみようよ!」って言ったのを実際に店長が作っちゃったのが甘口パスタシリーズとかなんです。今やそれがかなり有名になっちゃって、変わったメニューがさらに増えてます。
大体こういう奇抜なお店って店長が変なことやって1代限りで終わるんです。ただ、ここは先代の方がお亡くなりになってしまったのですが、その後息子さんが引き継いで今に繋げていて。全国各地からお客さんが訪れてて、土日とかは1時間待ちが普通みたいな、とても多くの人に愛されているお店ですね。
■東京のおすすめ謎フード
全国の謎フードに精通しているぱくさんに「東京のおすすめはありますか?」と尋ねたところ「コレなんかどうですか」と教えてくれたのが千駄木駅に構える「居酒屋兆治」。
ぱくさん:兆治は飲み屋なんですけど、“150種類以上のサワーを置いてる”っていうのをウリにしていて。写真にもあるように、お店に短冊が、多分100枚以上はあるのかな? 飾ってて。その中にとんでもないサワーがいくつかあるんです(笑)
最たるものがこの「ナポリタンサワー」。実際に飲んだんですけど、業務用のナポリタンソースをそのままジョッキに入れてアルコールを加えているので、「まず、お前飲み物じゃないよね?」って感じなんです。味はあの…はい(笑)。ちなみに「ミートソースサワー」っていうのもあって、そっちを注文するとひき肉も入ってるし見た目がすごいですよ。
今回は謎フードのほんの一部を紹介していただいたが、いずれもかなり刺激的であった。もし謎フードに興味が湧いた人は謎フード公安委員会の公式サイトの活動を追ってみると面白い発見があるかもしれない。
■執筆者プロフィール
木根大心:『Sirabee』編集部記者。
インタビューや商品レビューをメインに執筆。日々のグルメレビューによって必要以上のカロリーを摂取してしまうが、自身の基礎代謝を信じすぎているあまり年々丸くなっているのが悩み。
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(取材・文/Sirabee 編集部・木根 大心)