あまりに遅すぎる速度標識、物騒な2文字に目を疑うが… 自衛隊の明かす「必要なワケ」で二度驚く

道路で遭遇した、あまりに遅すぎる最高速度の標識が話題に。対象となる車両を見て「限定すぎだろ」と、驚きの声が上がっている。

2024/08/28 04:45

■道路の「誕生経緯」で納得

話題の標識が設置されているのは、陸上自衛隊玖珠駐屯地に向かう「玖珠町道37号(上の原線)」である模様。

こちらの道路の詳細について、玖珠駐屯地の担当者は「防衛省の管轄である、防衛省道路となります。当駐屯地より演習の際は、戦車や水陸両用車、その他大きな装備品を日出生台(ひじゅうだい)演習場まで自走で用意する必要があるのです」と、説明する。

つまり、決して「民間の道路を自衛隊が利用するようになった」ワケでなく、もともと防衛省が建設した道路を民間にも開放している…という背景があったのだ。

ちなみに、道路が開通したのは1957年(昭和32年)だが、件の標識が設置されたのは2006年と、比較的最近の話であることも明らかになった。

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■戦車が時速10km以上で走ってしまうと…

中には「10km/h」という最高速度を大げさに感じたり、自衛隊がゆっくり走っている横でスピードを出して良いのだろうか…と不安を覚えるドライバーもいることだろう。

そんな思いが伝わったのか、玖珠駐屯地の担当者は「総重量が40t以上に達する戦車の走行は振動が大きく、地域の方々の安全に配慮しています」と、補足している。戦車のパワーを考えれば、こちらの最高速度は決して大げさではないのだ。

速度標識

また「最高速度10kmなのはあくまで戦車・トレーラーだけで、民間の車両は対象とならないので、ご安心ください」と、笑顔のコメントを寄せてくれたので、こちらも安心してほしい。

このようにゼンリンのXアカウントでは毎年、「道の日」に合わせて全国のスゴい道路や標識・交差点などをXユーザーに投稿してもらう「びっくり道路選手権」なる企画を実施している。

ゼンリンの担当者は「こちらの標識に限らず、Xにて『#びっくり道路選手権2024』のタグをご覧頂き、多くの皆様に、全国にある様々な道路に関心を持って頂けると嬉しいです」ともコメントしていた。

Sirabee編集部では今後も個性豊かな「びっくり道路」の謎を解明していく所存なので、読者諸君もぜひ一緒にゼンリンの企画を盛り上げてほしい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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