30代女性と12歳の少年の不倫が発覚した「メイ・ディセンバー事件」が映画化 “犯罪と愛”の境目とは…
実際の事件の当事者をジュリアン・ムーア、彼女を演じる女優をナタリー・ポートマンが扮する『メイ・ディセンバー ゆれる真実』が7月12日公開。
1996年、 家庭を持つ30代の女性と12歳の少年の不倫が発覚した「メイ・ディセンバー事件」。
これをもとに、ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアを迎えて制作された『メイ・ディセンバー ゆれる真実』が7月12日公開されました。
オスカー二大女優の美しくも怖いシンクロ現象から、この事件の真実について考えてみましょう。
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■母と息子ほどの年齢差
『メイ・ディセンバー ゆれる真実』は、1996年に実際に起きた事件をモチーフに、トッド・ヘインズが監督を手がけた作品。
タイトルの「メイ・ディセンバー」は、「年の差」の意味があるようですが、モデルになった事件も、12歳の少年と彼の母親くらいの年齢の女性が当事者でした。
■女優が女優を演じると
物語は、グレイシー(ジュリアン・ムーア)とジョー(チャールズ・メルトン) 一家のもとに、女優のエリザベス(ナタリー・ポートマン)が訪ねてくるところからスタート。
じつはグレイシーは23年前、36歳の時、当時13歳だったジョーと不倫し、実刑を言い渡されたのでした。そしてジョーの子どもを獄中で産み、出所後、結婚。その2人をモデルにした映画で、エリザベスがグレイシーを演じることになったのですが…?
■「真実」の境目はどこに?
特筆すべきは、エリザベスとグレイシーが、まるで同一人物かのように見えてくること。もちろんエリザベスの女優という仕事柄のせいもあるでしょうが、年齢も背景も違う美しい2人のシンクロ現象は、もはや恐怖をおぼえます。
思えばヘインズ監督は、メタファー表現が得意で、本作でも随所に散りばめられた演出が光ります。また、サミー・バーチが手がけた秀逸な脚本は、アカデミー賞脚本賞にもノミネートされたほど。
年下の少年と結ばれ、実刑判決を受けたグレイシーの恋は、犯罪なのか、純愛なのか、「モラル」とは、「真実」とは? 思わず考えさせられる重厚な仕上がりになっています。
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『メイ・ディセンバー ゆれる真実』
7月12日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
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(文/Sirabee 編集部・尾藤 もあ)