まさに「オタクの為の令和版ドライブイン」… “薄い本”大量にある無人書店が話題
埼玉・籠原にオープンした“薄い本屋さん”「夕張書店」がネット上で話題を呼んでいる。なぜここまで注目を集めているか探った。
■メロブの責任者を直撃!
夕張書店が出店に至るまでの経緯を、メロブの担当部署である同人課に聞いた。
「じつは昨年11月にオープンしたメロンブックス沖縄店、そしてメロンブックス高崎店が、20時以降セルフレジによる無人営業を行っており、成果を挙げたのです。夕張書店でも、夕方から夜間にかけての売上が想定より良く、これまでお仕事の関係などで立ち寄れなかったお客様に大変ご好評をいただいています」(メロブ同人課)。
24時間営業はファンにとっても嬉しいところ。一方で無人ならではのデメリットはないのか。
「購入特典で梱包可能な物はほとんど商品に同梱しているので、有人店舗と同等の特典やサービスが受けられます。ですが、大型フェア開催時に行うポイント交換景品など、一部の特殊なケースのみどうしても対応が難しい場合があります。
それは無人店ならではの弱みですが、現在行っている同人誌を税込180円でご購入いただける『らしんばん出張所アウトレット』など、別企画を定期的に計画し盛り上げていく予定です」(メロブ同人課)。
■既存店と変わらぬクオリティ目指して
記者も実際にスマホを使って入店、セルフレジでの会計を試したがスムーズに買い物ができた。本探しに没頭し、営業時間を気にせずショッピングできたことは、じつに楽しい体験だった。
「出版社のコミック、さらには同人作家さんたちが手掛ける同人誌ともに、メロンブックス各店に並ぶ商品と遜色ないラインナップでニーズにお応えしています。無人とはいえ入荷に時差が生じることもほぼありません。今回はご縁があって埼玉・籠原に出店しましたが、もっと同人誌の楽しい世界を広めるため今後もチャレンジを続けたいと考えています」(メロブ同人課)。
■気になる防犯対策は…?
ちなみに書店のトラブルといえば、やはり万引きの被害が挙げられる。
無粋な質問だが、その防犯対策について直撃すると「…とんでもない量の監視カメラを店内に設置しています。フロアで上を見るとわかるのですが、小型ドローンがたくさん飛んでいる感じに近いです。ちなみにダミーカメラは一つもありません。みんなルールは…守・れ・よ。…ふふふ」という、ハートフルでストロングな回答。
X上では、同店で買い物したユーザーから「オタクの為の令和版ドライブイン」「店内広いし、新刊の棚も大きくて見やすい」「すげーゆっくりと宝探しできた」「地元にショップが有るのはマジで有り難い」と好評の声が相次いでいる。
一方で、「もっと増えてくれたらいいんですけどねぇ!」「イベントカタログも扱っていただけると有り難いです」とさらなる要望の声も。メロブの新たな挑戦が、今後同人誌の魅力を一段と広げてくれそうだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)