『キングダム』をほぼ無料で毎週読む裏ワザ 果たしてこの行動は無駄か、有益か?
【得する経済学】コミックアプリで人気の「広告を見たらポイント進呈」というサービス。これ、経済学的には合理的な行為といえるのか?
「ええ! そんなバカなことやっているの? 時間の無駄でしょ?」──。
某日某所で、同世代の知人からバカにされました。ヤンジャンで連載している『キングダム』について話をしていたときのことでした。
わたしとその知人はキングダムのファンで、ファン同士、ネタバレありの楽しい会話が弾んでいたのです。
ところがその会話の途中で最新話の話になって、私がその最新話をまだ読んでいないことを白状した時の、読んでいない理由がバカげていると笑われたのです。そこにはお得な経済学の話があるので、今週はその話を聞いてください。
■キングダム、雑誌で読むか? アプリで読むか?
私もその知人もキングダムはコミックスが出たらすぐに買います。そこまでは同じ。そして連載誌のヤンジャンが発売されたら知人は雑誌のヤンジャンも買います。ここが私と違うところです。
私はヤンジャンを買う代わりに、アプリのヤンジャンを開いてまだコミックスに収録される前のエピソードをレンタルで読むのです。以前は1話60ポイント(60円分)で読めたので、毎週、深夜日付が木曜日に変わった直後にアプリを開いて新しいエピソードを読んでいたのです。その方がコンビニで400円払って雑誌を買うよりも早く読めますし、割安ですから。
ところが途中で気づいてしまったのです。60円払わなくても新しいエピソードを読む方法があるのです。
■広告を視聴すると…無料で読める
というのはヤンジャンのアプリの機能のひとつに「広告を見てポイントをもらう」という機能があるのです。簡単に言えば広告を見るアイコンをタップすると30秒ほどの動画広告が流れて、それを見終わると5ポイントがもらえます。広告は一日最大で2回見ることができるので1分広告を見れば10ポイントもらえるのです。
それで毎日、隙間時間に1分間、10ポイントずつもらっていくと1週間で70ポイントたまります。つまりキングダムのエピソードを1話分、無料で読めるのです。
さて、しばらくそうやって楽しくやっていたのですが問題が起きました。ある日、新作エピソードが80ポイントに値上げされたのです。
■ポイントの値上げにどう対抗するか?
とはいえ影響は微小でした。これまでは毎週10ポイントずつ繰り越されていたし、たまに休載の週があってその週はまるまる70ポイントが繰り越されています。ですから80ポイントに値上がりしてもまだ無料で読めたのです。
ところがここで新たな値上げが発表されました。コミックスに未収録のエピソードはすべて80ポイントに値上がりしたうえに、最新のエピソードは120ポイントに値上がりしたのです。
一週間に稼げるポイントが70ポイントで出ていくポイントが120ポイントとなると毎週50ポイントずつ残高が減っていきます。微妙なバランスのうえで成り立っていたポイント経済が崩れ始めました。このままだと2か月もしないうちにキングダムが無料では読めなくなりそうです。
そこで、はたと気づいたのです。
「一週間ずらして、毎週、一週間遅れのエピソードを読むようにすれば80ポイントで読めるじゃないか!」と。