【オリ熱イズム2024】オリックス打撃不調も東晃平がデビュー8連勝 「自分のピッチングができれば自然と…」
不調に苦しむオリックス・バファローズ。そんななか、デビュー以来負けのない東晃平の好投に期待も。
■パ・リーグ最下位に
関東遠征6連戦の結果は、それぞれ1勝2敗と負け越してしまい開幕の福岡ソフトバンクホークス戦から3カード連続で負け越しており、3勝6敗で7日現在パ・リーグ最下位になっている。
チーム防御率は2.45とリーグ3位だが、チーム打率は.179、ホームランもレアンドロ・セデーニョの1本だけと、今年は例年以上に打線が苦しんでいる印象が強い。
オープン戦から好調だった西野真弘、セデーニョ、福田周平といった辺りは期待が持てるが、新加入の西川龍馬、森友哉、頓宮裕真、杉本裕太郎、宗佑磨、紅林弘太郎、マーウィン・ゴンザレスというレギュラー陣の不調が気になるところ。
戦線に復帰したが中川圭太が体調不良で出遅れたのも痛かった。
■投手陣は好投も
一方で、投手陣は先発を務めた宮城大弥、アンダーソン・エスピノーザ、田嶋大樹、ルイス・カスティーヨ、山下舜平大、東晃平が3失点以内に抑えており、7日に先発をした曽谷龍平(3回0/3失点4)以外は先発として、しっかりと試合を作っているだけに責められない。エスピノーザは開幕から2試合連続無失点の2連勝でローテーション入りを決めている。
そんななか、今年もやってくれそうなのが東だ。東は4日の西武戦で今季初先発をすると、7回を1失点の好投。先発でデビューから負けなしの8連勝を飾っている。
これは1942年に読売巨人軍の藤本英雄が達成した10連勝以来、じつに82年ぶりの快挙で、大記録の更新まであと3勝と背中が見えてきている。
■デビュー以来負けのない東晃平
東は「とにかく勝とうという気持ちでマウンドに上がっていました。しっかりとバッターと勝負できていたと思います。今日は真っすぐとカーブが一番よかったと思います」と今季初登板に感じた手ごたえを口にした。
8連勝達成については「しっかりと自分のピッチングができれば、自然と結果もついてきてくれると思ってやっています」と照れ笑いを浮かべながら自分自身を信じた結果が記録につながっていることを強調。
東は2017年育成ドラフト2位で入団したプロ7年目の右腕。2022年に支配下登録されて、この年にデビューしてから負けがない。
昨年7連勝を達成した際には「全然考えてなかったけど、そういったところに名前が載るのはすごくうれしい。知ってはいましたけど、試合になると試合に勝つと言うことだけ考えているので。良かったと思う」と素直に喜んでいたが、性格的にあまり記録などを気にしないタイプのようで、そういうメンタル面が大記録へ自然と後押ししているのかもしれない。
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■打撃の立て直しを期待
8日からは本拠地の京セラドーム大阪に戻って、東北楽天ゴールデンイーグルス、北海道日本ハムファイターズとの3連戦がそれぞれ控えている。
東は10日の楽天戦の先発が濃厚。東の記録にも注目だが、チームとしては、この2カードでカードが一巡するだけに、投手陣のためにも、とくに打撃面の立て直しを本拠地で図りたいところだ。
■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)