およそ6割の就活生が「ガクチカ」を盛っていた 識者が語る最新の就活事情に驚き…
就活時の定番質問「ガクチカ」。この質問に対して、約6割の人がエピソードを盛って話してしまうようで…。
3月1日から、2025年3月に大学を卒業予定の学生に向けた就職活動が本格的にスタートした。目標とする企業からの内定を目指し学生達は燃えているが、就活の際、面接官からよく聞かれるのが「“学”生時代に“力”を注いだこと」、通称ガクチカだ。
昨今、この「ガクチカ」を巡って異変が見受けられるようで…。
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■およそ6割の就活生が「ガクチカ」を…
今回まず紹介するのは、メンズビューティーケアブランド「uno(ウーノ)」が昨年10月より実施している取り組み「肌ウーノプロジェクト~肌からはじめる only 1~」。
同ブランドは、就職活動を経た若年層男性が抱える個性への悩みを明らかにするため、「これから就活を控える」「就職活動中」「就職活動を経験したことのある」19~26歳の男性学生300名と、就活を経験したことのある22~29歳の社会人男性900名の計1,200名を対象に、「就活と個性に関する意識調査」を実施した(※調査期間:2023年9月6日~9月8日)。
「就活の面接やESなどで強みや個性について背伸びをした、または事実を誇張してしまった経験があるか?」という質問に対して、「よくあった」「あった」「たまにあった」と回答した人が64.1%と、およそ6割以上の人が「盛って」話した経験があることが明らかになったのだ。
■学生と企業で「ガクチカ」にギャップ
面接の際、学生時代に力を注いだことについて聞かれることが多い。本来であれば、学生達はアルバイトやサークル活動、留学、ゼミなど、各々が本気で打ち込んだことを話すもの。なぜ、背伸びしたり、誇張してしまうのだろうか。
日頃、就活を行う学生とコミュニケーションを取り、最新の就活事情に詳しい株式会社ワンキャリア Evangelist(エバンジェリスト)の寺口浩大氏に話を聞いた。寺口氏によれば、学生が考える「ガクチカ」と企業側が「ガクチカ」で求めるものにギャップがあるという。
寺口氏は、「学生はいかに結果を出したかにこだわりますが、企業側は『ガクチカ』を通じてその人の人柄や考え方を知りたがります。例えば、学生は『どこの国に留学した』などWhat(なに)にこだわるのに対して、企業側はなぜ留学したのか、どのように留学に至ったのかなど、Why(なぜ)やHow(どのように)を教えてほしいんです」と説明する。