中学校がトイレの鏡を全撤去 理由は「TikTokの撮影でサボる生徒がいるため」
TikTokやInstagramなどさまざまなSNSが流行るなか、授業をサボりトイレで撮影する生徒が多くいるという現実。それに対処したある中学校の奇策が、注目を集めている。
SNSは便利で楽しいというメリットがある反面、使い方を間違えると、日常生活が振り回されがちになったりするデメリットもある。
そんななか、ある中学校が編み出した奇策に注目が集まっているようだ。アメリカの『USA TODAY』や『FOX News』が報じた。
■TikTok撮影する生徒が急増
ノース・カロライナ州のグラハムにあるサザン・アラマンス中学校に勤める教師たちは、数年前から生徒たちの行動に頭を抱えていた。TikTokに投稿するため校舎のトイレの鏡を利用し、チャレンジ動画やバズり動画を撮影する生徒たちが急増していたからだ。
そのために授業をサボったり、1日に9回もトイレに行ったりする生徒も現れ、時には授業を中断せざるを得ないこともある。校内のセキュリティを強化させるなど、費用面でも問題になっていた。
そこで同校の校長は、思い切ってトイレの鏡をすべて撤去することに。すると生徒たちのトイレの使用が急激に減り、「大きな効果がありました」と明かしている。
■携帯電話を没収する学校も
この問題は近年、全米そして世界でも教師の間で対策が議論されているという。
注目が集まっているのは、全全校生徒の動きを確実に監視できるように、「デジタル・ホール・パス・システム」と呼ばれるテクノロジーを導入する学校だ。これにより授業に出る生徒が、チェックインとチェックアウトをすることになるほか、誰がどこにいるのかを常に把握できるという。
またある学校では、登校と同時に携帯電話を学校側が預かるようにしてみた。ところが「安全面の問題がある」と、保護者から反論が上がってしまったそうだ。
■SNS利用が当たり前の10代
昨年発表されたアメリカ公衆衛生局による調査では、13歳から17歳までの95%がSNSを利用していることが判明。その3分の1以上が「常に利用している」と答えた。
専門家は「SNS利用は一定のメリットを生み出す一方、子供たちの精神的健康と福祉に重大な危害をもたらす可能性がある」と指摘している。
子供たちは不満を漏らして抵抗するが、彼らを守れるのは周囲の親、大人たちしかいないことを忘れてはならないとしている。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)