大学キャンパスで「ワラビーが飛び跳ねている」と騒動に 逃亡したペットと判明
テネシー州の大学構内にワラビーが紛れ込み、騒動に。レンジャーや大学の獣医学部が、捕獲作戦に参加した。
アメリカ・テネシー州の大学のキャンパスにワラビーが紛れ込み、大騒ぎになった。『WATE』や『NBC News』などが報じている。
■ワラビーが大学構内に
テネシー州のリンカーン・メモリアル大学(LMU)のキャンパス内で、「ワラビーが飛び跳ねている」との報告が相次いだ。その後、同大学がキャンパスを歩き回っているワラビーの写真をSNSで公開したことで、大きな話題になった。
LMUの獣医学生であるマディソン・スネディガーさんは授業中にこの件を知り、クラスメイトから「向かいの銀行にワラビーがいるっていうFacebookの投稿を見た?」と聞かれた。当日の大学内は、この話題で持ち切りだったようだ。
LMUの広報担当者によると、この騒動を受けてクレイボーン郡保安官事務所やテネシー州野生生物資源局など、地域の関係団体を総動員してワラビーの捕獲作戦に乗り出したという。
■獣医学部も捕獲に協力
大学の獣医学部も、この捕獲作戦に参加。LMUで野生動物園医学と獣医解剖学を教えるポール・ネーダー博士は、「その場にいた学生たちに、ワラビーを麻酔を使って捕獲する可能性について話しました。珍しい機会なので、麻酔薬も用意したんです」と語る。
また「獣医学では、次の日にどんな事件が起こるか、何に対処しなければならないかが予測できないことがよくあります。予期せぬ事態を想定することを習慣づけることは、重要です」とも述べた。
■逃げ出したペットと判明
ワラビーはキャンパス内を横切った後、グラント・リー・ホールという建物の裏にあるカンバーランド・ギャップ国立歴史公園に潜伏しているところを発見・捕獲された。
そのワラビーの正体は、大学に隣接するハロゲートの住民が飼っていたペットの「ブーブー」と判明。家から逃げ出し、最終的には国立公園のレンジャーたちと市民ボランティアに捕獲されたのだった。
レンジャーの一人であるアンドリュー・トンプソンさんは、「私は2メートルの距離まで近づきましたが、ワラビーは私に背を向けていました。慌てて駆け寄り、手を回してうまく確保できたんです」「レンジャーの仕事を長くやってきましたが、これは間違いなく忘れられない出来事になるでしょう」と語った。