ボランティア活動中の少年が車に轢かれ死亡 100メートル引きずられる惨事
ボランティアでレスキュー活動に参加した少年が、車2台に轢かれて死亡。最愛の息子に先立たれた父親は、「優しい子だった」と声を振り絞った。
父親らの影響を受けボランティア活動に参加した少年が、13歳の若さでこの世を去った。事故の経緯と遺族のコメントなどを、タイのメディア『Thaiger』が伝えている。
■ボランティアに参加
タイ・ノンタブリー県で暮らしていた少年(13)の父親(30)とおじは慈善団体に所属し、レスキュー隊メンバーとして活動。その様子を見て育った少年もボランティア隊員としてチームに加わり、困っている人を助けたいと考えていた。
そんなある日のこと、深夜に車を運転していたドライバーがレスキュー隊に通報。「タイヤが破裂してしまった」「困っている」と聞いた隊員が現場に急行し、停車している車をレッカー移動してもらえるよう手配を進めた。
■大事故発生で少年が死亡
隊員が近くを走行中のドライバーらに注意を促していたところ、少年もおじと一緒に現場に到着。さっそく隊員のサポートをするため車の前に立ったが、白のセダンが急接近して車に激突。少年ははね飛ばされ、道路に倒れ込んだ。
さらにそこを通りかかったメルセデス・ベンツが、少年に衝突。すぐに停車することはできなかったとみられ、少年は約100メートルも引きずられて死亡した。
通報を受けた警察が現場に急行し、セダンの運転手とメルセデス・ベンツの運転手2名の身柄を確保。ただちにアルコール検査を行い、セダンの運転手が酒に酔っていたことを突き止めた。
■怒りを募らせる父親
セダンの運転手に慰謝料を求めている少年の父親はメディアの取材に応じ、「息子がこんな目に遭うなんてひどすぎる」「本当に優しい子で、誰に対しても思いやりをもって接していたんです」と述べて、悔しさをにじませた。
日本でも多くのボランティア団体がさまざまな活動を展開しているが、中には危険が伴うものもある。未成年の場合は保護者や教師と相談して無理のない活動に参加する、また不安なときは大人に任せるよう徹底する必要がある。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)