火葬場に送られた90歳女性の呼吸を職員が確認 病院に救急搬送するも死亡
亡くなったと言われたはずなのに、火葬場で息をしていた女性。その後に病院に送られたが死亡したことから、家族は医療訴訟を起こすことを検討している。
生きてはいたものの、意識がなく救いを求めることができなかった高齢女性。あまりにも悲しい最期について、『LADbible』など海外メディアが伝えている。
■「死亡」した女性
11月25日午後11時40分、ブラジル・サンタカタリーナ州の病院に入院していたノルマ・シルヴェイラ・ダ・シルヴァさん(90)が、死亡を宣告された。
その後、火葬場に送られた袋を開けて「遺体」を確認した職員は、衝撃を受けた。シルヴァさんの体がまだ温かく、弱々しいながらも息をしていることに気づいたからだ。
■病院に搬送も助からず
シルヴァさんは火葬場から病院に救急搬送されたが、状態は良くならず、数時間後には再び死亡を宣告された。そのためシルヴァさんは火葬場に送り返され、11月27日に荼毘に付された。
当局は、シルヴァさんが死亡するまでの経緯に関する調査を開始。一方で悲しみに暮れる遺族は病院の対応に憤っており、現在は提訴する方向で検討中だという。
■関係者からは怒りの声も
シルヴァさんの介護士で友人でもあった女性(30)がメディアの取材に応じ、「(病院職員の)怠慢ですよ、こんな経験は誰にもしてほしくありません」「土曜日午後にお見舞いに行ったら目を開けてくれたんです」「私たちがいることは分かっていたはず」と振り返った。
また女性は病院側の対応を批判し、「遺族が最後のお別れを言う前にシルヴァさんを火葬場に送ってしまったんです」とも主張している。
■過去にも似たケース
2021年5月、インドで暮らしていた女性(76)が新型コロナウイルスに感染。症状が悪化したため家族が病院に連れて行ったが満床だったため、中に入ることはできなかった。
そのため車で待機していたが呼吸が停止したことから、家族は「死んだ」と確信。ただちに火葬の準備を開始したが、女性は焼かれる寸前に目を覚まし泣き始めた。
女性は病院に戻り治療を受けたとみられているが、その後どうなったかについては報じられなかった。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)