「お悔やみ告知板」を悪用し女2名が葬儀中に空き巣 狙われるのは式場だけではない
故人の名前、住所、葬儀の案内などを地元メディアに掲載した女性が、葬儀中に空き巣被害に遭ってしまった。
古今東西問わず、葬儀場に忍び込み、いわゆる香典泥棒を働く悪い輩がいる。だが、このたびアメリカ・テキサス州で窃盗その他の容疑で逮捕された女2人は、葬儀中の「自宅」を狙うという手口だった。『abc13 News』『NEW YORK POST』などが報じている。
■自宅監視アプリが異常を検知
テキサス州ヒューストンで12日午後、弁護士のキャリン・パパントナキスさんが亡くなった母親の葬儀に出ていたところ、自宅監視アプリが異常を検知したとして反応し、空き巣に入られていることを知った。
その映像によると、2人の女が30分以上にわたり家中を荒らしており、宝飾品、銀製品、車のキー他が盗まれていた。被害総額は5万ドル(約712万円)以上だという。
■金目のものを盗んでは質屋へ
その後、住居侵入および窃盗の容疑で逮捕・追訴されたのは、エイドリアン・ハート(31)とセージ・グライダー(29)の2名。AirPodsを盗んでおり、その追跡で暮らしているアパートが突き止められた。
部屋からは盗品の数々が発見されたが、大量の物品を質屋に持ち込んでいたことも判明。余罪も多々ありとみて、ヒューストン警察はさらなる捜査を行っている。
なお、保釈保証金は日本円で1,500万円ほどと設定され、両被告とも身柄は拘置所にある。
■葬儀案内の告知を悪用
ハートとグライダーの両被告は、地元メディアが掲載する「お悔やみ」「訃報」などのコーナーを悪用していた。
故人や喪主の名、どこの葬儀場でいつ何時から葬儀が執り行われるかなど情報を集め、遺族全員が留守になる時間帯の自宅で犯行に及んでいた。
また2020年にも同様の手口で故人の車を盗み、ともに強盗の罪で有罪判決が下っていた。今回はその執行猶予中の再犯であり、ハート被告は1月31日に、グライダー被告は2月7日に出廷する予定だ。
■葬儀案内は同時に危機管理意識も
ヒューストン警察は、最近は訃報や葬儀の案内が悪用されることが多いとして、告知板を利用する際は、ある程度の危機管理意識が必要だと注意喚起を行っている。
また、葬儀場で受付係が預かった香典をバッグに収めた頃、スタッフにも見える黒いスーツ姿の人物が「お預かりします」と声を掛けてくることがあるが、決して渡してはならない。いわゆる香典泥棒にも注意が必要だ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)