6年半ぶりに奇跡的に発見された迷い犬 生活環境が変化した家族は引き取りを拒否
行方不明だった犬が保護された。餌をもらいながら、6年半ものあいだ森の中で生きていたという。
6年半前、イギリス・ロンドン南部で行方不明になった犬が、森の中で保護された。奇跡的な生還にもかかわらず、飼い主は引っ越しを理由に引き取りを拒否した。『9News』や『UPI』などが報じている。
■森の中で6年半生活した犬
2017年に、ロンドン南部のアスハーストウッドで行方不明になった黒い雌のパターデールテリアであるローズが、約6年半後に森の中で発見された。
イギリス・ウェストサセックスのクローリー・ダウンにある森で、通行人が「道で小さな黒い犬が走っている」と報告したことから、迷い犬を保護する組織「ロスト・ドッグ・リカバリーUKサウス」が捜索を開始。ローストチキンでケージにおびき寄せて、ローズを捕獲した。
調査の結果、ローズは野良犬として森に棲み着いていたわけではなく、長年にわたり食べ物を与えていた高齢の女性がいたことが判明。家族から離れた後、12歳になる現在まで人生の半分を森の中で過ごしていたという。
■家族は引き取りを拒否
その後、保護団体の職員はローズに埋め込まれたマイクロチップを発見し、Facebookなどを通じて家族を特定。飼い主の家族はローズの生存を喜んだが、現在の生活状況が変わっていたため、引き取ることを望まなかったようだ。
ローズが行方不明になった当時、家族は保護犬として引き取っていたが、飼い始めて24時間で逃げてしまったのだという。家族はその後、引っ越しをしてアスハーストウッドを離れていた。
■新たな里親探しを開始
ロスト・ドッグ・リカバリーUKサウスはFacebookで、「長い間行方不明だった犬を見つけた喜びもつかの間、幸せな再会はありませんでした」と投稿した。
職員はローズの状況を「とても悲しいし動揺している」と述べつつ、完全に回復させ、新しい家庭を見つける計画を立てている。
ネット上で紹介されたことにより、ローズには寄付金や応援メッセージが届いている。現在はイギリス・エデンブリッジの施設「ラスト・チャンス・アニマル・レスキュー」に保護され、新たな里親を探しているという。
■迷い犬の近況を伝える投稿
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)