オタフクソースのマーク、隠された秘密があった 85年前の開発エピソードに驚き
オタフクソースでお馴染みのマーク。このマークには熱い思いが込められていて…。
クリスマスや年末年始で家族や親戚、友人と集まる機会が増える時期。大人数でお好み焼きを焼いて盛り上がることも多いのでは。お好み焼きソースでお馴染み「オタフクソース」のパッケージには、特徴的なマークが印字されている。
このマークには秘密があるようで…。
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■オタフクソースでお馴染みのマーク
遡ること2か月前の10月下旬、X(旧ツイッター)で「オタフクソース」が注目を集めた。内容としては、ソースのパッケージやラベルに印字されたマークの由来が気になるというもの。
ラベルには、色白でややふっくらした顔つきの女性が笑顔を浮かべているのが印象的。「オタフクソース」と聞くと、このマークを思い浮かべる人も多いだろう。
■ネット上でも話題に
「オタフクソース」でお馴染みのマークは、ネット上でも話題に。「このマークの人昔からいる気がする」「マークいい仕事してると思う」「笑顔なの理由あるのかな」など、様々な疑問を抱く人の声が見受けられる。
そこで、「オタフクソース」のマークに隠された謎を解明するため、同ソースの販売元であるオタフクソース株式会社に取材を敢行することに。その結果、様々な開発秘話が明らかになったのだ…。
■85年前の「開発秘話」に驚き
オタフクソース株式会社の担当者によれば、同社は1922年に醤油類の卸と酒の小売り会社として創業。「人々に喜びや幸せを広めたい」という創業者の強い思いで、1938年に醸造酢の製造を始めたそう。
担当者は、「醸造酢の商品名にしたのが『お多福酢』でした。この名前は、創業者のひらめきでつけたそうです。『於多福』と書くこともでき、『福を多くの人に広める』という意味になり、創業者の考え方に一致していました」と、説明する。
「お多福酢」のラベルには、すでにおたふくの面が挿絵となっており、その後、数回デザインを変更しながら現在に至った。多少の変更があったとはいえ、あのマークが85年前から受け継がれていたとは驚きである…。
■スローガンを策定
昭和、平成、令和と時代が変わっても、「喜びや幸せを広めたい」という思いを貫いてきた。ただ、時代の流れと共に社会情勢が変わったことを受け、会社で大きな動きがあったようだ。
担当者は、「昨今の多様化する食シーンにおいて、美味しいお好み焼を囲む『小さな幸せ』を国境や人種問わず、新たな発見とともに社会全体へ広げていきたいという想いをこめ、2018年10月にコーポレートスローガン『小さな幸せを、地球の幸せに。』を策定しました」と振り返る。
このスローガンの考え方や世界観を伝えるため、Webアニメ『わたしの名はオオタフクコ~小さな幸せを、地球の幸せに。~』を制作。アニメ映画『この世界の片隅に』の制作陣が集まって作ったもので、主人公・オオタフクコが戦後の広島で出会った「一銭洋食」を通じて、小さな幸せと笑顔の輪を広げていくストーリーだ。
こちらのキャラクターについて尋ねると、担当者からは、「主人公のオオタフクコさんは、自由気ままで、食いしん坊でどこか愛嬌があって憎めない存在です。フクコさんが時代、国境を越えて、普遍的な『小さな幸せ』に出会うストーリーはおかげさまで多くの方に視聴いただいております。フクコさんは『小さな幸せを、地球の幸せに。』を実現する心強いパートナーです」と笑顔のコメントが寄せられている。
これからも、「オタフクソース」はたくさんの人に幸せを与えてくれるに違いない。
■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『コタツがない家』(日本テレビ系)、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)