「懐メロ好き」には理由があった 専門家が明かす科学的根拠とは
30代以降から「最近の音楽は分からない」「懐メロが好き」と言う人は多いが、その現象には根拠があったうえ、懐メロにはメリットだらけであることが分かった。
年齢が上がるにつれ、現代のヒット曲よりも懐メロを聴くという傾向にないだろうか。じつはこの現象には、ちゃんとした科学的根拠があるそうだ。『Malta daily』などの海外メディアが報じている。
■新曲にハマるピークは24歳
音楽ストリーミングサービス『Deezer』が明かしたところによると、人々は平均して30歳前後で新しい音楽の発見を止めてしまうという。
1,000人のイギリス人を対象に行った調査では、新曲に最もハマる年齢のピークは24歳。若者世代の75%が「毎週10曲以上の新曲を聴いている」と答えたのに対し、それより上の年齢では、新曲に対する興味が薄れていくことが分かっている。
■膨大な音楽量に辟易する30代
その理由として、最も多かった「曲が多すぎて疲れる」が19%、「仕事が忙しくて余裕がない」が16%、「育児」が11%として挙がった。
Deezerのエディターを務めるアダム・リードさんは、「30代になると莫大な音楽の情報量に対し、麻痺のような感覚に陥るのでしょう」とメディアに述べた。
また年齢に限らず、60%の人たちが「好きな曲を繰り返し聴いている」と回答。この現象は、曲の特定の部分がドーパミンの放出を引き起こすためだという。
■思春期の曲は永遠と
さらにある研究では、音楽の好みは思春期に深く根付き、馴染みのある曲が脳の快感反応を刺激していることも判明した。
この時期に好きだった音楽は頭の中に残る傾向があり、結果、時間が経っても懐メロを繰り返すことにつながるそうだ。
このような理由から、イライラしている時には青春時代の曲を聴くと気持ちが和らぎ、怒りの解消に効果的なのだという。
■じつはメリットだらけの懐メロ
また別の研究では、昔住んでいた町やよく行った店など、過去を積極的に振り返り懐かしさを感じることで、老若男女問わず脳の健康を維持し、将来の認知症リスクを下げる可能性があることが分かっている。
勉強や仕事の息抜き、子育てに疲れた時、そしてストレスを感じた時にこそ、懐メロを聴いて口ずさんだり、過去の良い思い出を振り返ったりすると良いそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)