中国食材店で会計後にもらった「レシート」 そこに“記された文字”が想像を絶していた
マニアックな中国食材店で買い物後、レシートを見ると全く内容が違う。真相を探るため取材した。
東京・上野の観光スポット「アメ横」。通りには魚介や果物、乾物を扱う店が並んでおり、アジア食材だけを扱うちょっとマニアックな食材専門店も存在している。とある店で買い物をした記者は、会計後にもらったレシートを見て驚愕することになった。
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■まるで現地の食材店
火鍋を自宅で作ろうと、本格食材を求めアメ横に出向いた記者。とあるビルの一角で、中国食材専門店を見つけた。
店頭には豚肉や羊肉の塊が冷凍ケースに入っており、店内には乾燥きくらげなどの乾物や中国調味料、インスタント食品などが所狭しと並んでいる。買い物に来る客の大半が中国人で、お店のスタッフも中国人。周囲には中国食材から出るスパイシーな香りが漂っており、一瞬ここが日本だと忘れてしまうほどの異国情緒があった。
■もらったレシートには無関係の名が…
ここで記事作成用に「火鍋の素」と「黒酢」を買うことにした記者。とりあえず300円の安い黒酢があったので、レジで会計を済ませレシートを受け取った。するとレシートには「中華物産△△」という文字と共に、「WEGO」のロゴが…。
ご存知WEGO(ウィゴー)は、原宿や渋谷など全国に展開する人気のアパレルショップ。しかも商品名は「メンズM スウェット 300円」となっており、黒酢のくの字もない。
しかし、しっかりこの中国食材店の住所や電話番号、店名も書いてある。金額は合っているため、Sirabee経理担当に経費精算として提出すると「このレシートのどこが黒酢ですか…精算しませんよ。領収証貰い直してきて」と怪しまれ、しどろもどろになった。
■「上野にWEGOはない」
混乱に陥った記者が、WEGOを展開する株式会社ウィゴーに念のため確認をとると、「弊社とは100%無関係の店舗です。上野にWEGOはありません」(広報担当者)との回答。
真相を聞き出すべく再び同食材店に行くと、中国人スタッフが事情を話してくれた。
「ああ…すいません。レジを中古で買ったんですが、変更の仕方がわからなくて、そのままになっています。でも値段は一緒。レシートではなく領収証を発行すれば無問題」(中国人スタッフ)。
■領収証再発行で問題解決
だったら毎回領収証にしてよ…と内心思ったが、この店に通う日本人の料理人に後日話を聞くと、「毎回、レシートはWEGO(笑)。もちろんWEGOでないことはみんなわかっています、店員さんはちょっとぶっきらぼうですが、食材の豊富さと安さは魅力的なんです。いかにも忙しないアメ横のお店って感じですね」との声。
その後、店で正規の領収証を発行してくれ事なきを得たが、アメ横の良くも悪くも“カオス”な部分を垣間見た気がした。
■執筆者プロフィール
キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。
中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)