欧米当局がウクライナにロシアとの停戦交渉を要請か プーチンが攻勢強める可能性も

イスラエルとハマスの戦闘激化ですっかり忘れ去られたウクライナ。そんななか、欧米がウクライナにロシアとの停戦を要請か。

プーチン・ゼレンスキー

ウクライナとロシアの戦争が続くなか、米国メディアは4日に米政府高官の話として、先月開催されたウクライナ支援の国際会議で、欧米当局者たちがウクライナ政府に対し、ロシアとの停戦交渉の可能性について協議を持ちかけたと報じた。


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■危機感を強めるゼレンスキー大統領

それ以上に詳しい内容は分かっていないが、これが事実だとするとウクライナにとっては極めて痛い話となる。

ロシアとウクライナの混沌状態が続くなか、ゼレンスキー大統領は欧米諸国で“ウクライナ支援”疲れが広がり、中東問題で世界の関心がウクライナから薄まっていくことを懸念している。

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■ニコニコ笑うプーチン

しかし、これは欧米が自らの敗北をロシアに示したことと等しい。ウクライナ侵攻後、ウクライナ軍は欧米からの支援もあってロシア軍を追い込み、ロシアの劣勢が顕著だった。

しかし、最近は双方とも優勢劣勢と言える状況ではなく、ウクライナ軍の勢いに陰りも見えている。そのような中、ロシアがウクライナの一部領土を占領している状態で停戦交渉が実施されれば、それはロシアの占領を既成事実化し、再侵攻させる意欲を与えることになる。

欧米諸国はロシアの侵攻は許さないと当初から非難し、ロシアへ経済制裁を強化してきた。にもかかわらず、欧米がウクライナに停戦交渉しなさいと呼び掛けることは、ロシアに敗北を認めたようなものだ。

今ごろ、プーチンはニコニコ笑っているに違いない。仮に停戦となれば、プーチンはさらなる攻勢を強めることだろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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