人気観光地バリ島ではサルに要注意 携帯電話を奪い食べ物と取引する動画が拡散
バリ島のサルが巧みな交渉術を見せ、世間の人々を驚かせている。研究によると、人間の貴重品の持ち方や価値をしっかり見極めているそうだ。
サルは知能が高いと言われているが、現在拡散されている1本の動画が「想像した以上だった」と世間の人々を驚かせているようだ。『Yahoo!』や『Hindustan Times』などの海外メディアが報じている。
■携帯電話を奪ったサル
インドネシア・バリ島の旅行代理店『バリ・トップ・ホリデー』が、「balitopholiday」のアカウント名でInstagramにある動画を投稿した。
撮影場所は、美しい海岸を見下ろせる崖の上。そこで観光客の女性が写真を撮っていたところ、1匹のサルが携帯電話をいきなり奪い取ってしまった。
無理やり取り返すのは危険と判断した女性は、ハンドバッグからブドウの入ったビニール袋を取り出しサルに見せるが、サルはそれには興味がない様子だ。
■2つのキウイでようやく返却
そこで次に女性が見せたのは、サルの好物であるキウイフルーツだった。1つを口にくわえるもまだ満足できないサルは、さらにもう1つを要求している。そして2つ目をゲットすると、携帯電話をようやく女性に返し、その場を離れて行ったのだった。
この動画は瞬く間に拡散され、バリ島ファンから「前にガイドさんに注意されたことがある」「ヨーロッパはスリが怖いけど、バリ島ではサルに用心」といったコメントが寄せられた。バリ島のサルの狡猾さは有名のようだ。
■被害の拡大を懸念
他にも「サルが観光客の食べ物を奪うのはよくある光景だけど、まさか取引するなんて…」「携帯電話が貴重品だって知っているのが恐ろしい」など、驚きを隠せない人もいる。
また「ここのサルたちはこうやって生きているんだろうね。この知恵を子供や仲間にも教えていると思うと恐ろしい」と、被害の拡大を懸念する人もいる。
「ウブドのモンキー・フォレストにいるサルたちが、凶暴でめちゃくちゃ怖かった」「バリ島を歩く時は、食べ物をバッグに入れたほうがいい」など、大きな反響を呼んでいる。
■この地域のサルの研究で驚きの結果が
カナダ・レスブリッジ大学の心理学准教授ジーン・バティステ・レカ氏が、273日間にわたりこの地でサルに関する研究を行い、「この地域のサルたちは、人間が何を失うと被害と感じるか、大切にしている物品を把握し、スキルを最大限に生かしている」と分析している。
観光客の貴重品の持ち方を見極めているうえ、研究中に遭遇した最も長い「交渉」は、なんと25分間にも及んだ。一方、価値の低い物ほど、低い報酬で取引を成立させることが多かったという。
■携帯電話を奪ったサルが持ち主と取引
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)