点検に出した愛車のスバル、メーカー自虐回答に目を疑うが… ユーザー「より好きになった」

点検に出したSUBARUの愛車。オーナーが燃費について相談したところ、スバル側からキレキレの回答が寄せられ、話題となっている。

2023/11/06 04:45

「笑い」における自虐ネタは、非常に高度なテクニックのひとつ。洗練された自虐ネタは人々に笑いをもたらす一方、どのような顔で聞けば良いのか分からない自虐ネタを披露されると、場の空気は完全に地獄である。

以前X(旧・ツイッター)上では、車両点検の際にSUBARU(スバル)が見せた「高度すぎる自虐ネタ」に、称賛の声が寄せられていたのをご存知だろうか。

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■「燃費の悪さ」を相談すると…

今回注目したいのは、Xユーザー・MTKさんが投稿した1件のポスト。

「フォレスター燃費悪すぎ! と1ヶ月点検のときに素直に言ったら点検してくれたんだが、異常は見当たらないと。んで明細見たらさすがスバル! 潔いな」と綴られた投稿には、車両点検の結果に関する用紙の写真が添えられている。

「設定変更」などの結果が記されている中、「燃費が悪い」という目をひくフレーズが。

スバル車両点検

こちらに対し、担当者からは「排気漏れ等各種点検しましたが、異常ございませんでした。メーカーの実力と思われます」と、強烈な自虐アンサーが寄せられていたのだ。

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■スバル、あまりに潔すぎる

スバルのキレキレな自虐ネタは多くの人々に衝撃を与え、前出のポストは投稿から数日で6,000件以上のリポストを記録するほど話題に。

なお、ポスト投稿主・MTKさんにことの経緯を尋ねたところ、件の用紙は8月末に納車した「スバルフォレスターXT-Edition」の点検結果であることが判明した。

点検までの背景について、MTKさんは「購入前よりスバル車は燃費が悪いと聞いており、ある程度は覚悟しておりました。実際に乗車を続けた際も『まあこんなもんだろう』と、燃費はさほど気にしておりませんでした」「そんな中で納車後の1ヶ月点検があり、ディーラーさんに『気になるところはありますか?』と聞かれたので、そのまま『燃費が悪いけど、これは不具合じゃないよね?』と、少し意地悪な言い方をしてしまいました」とも振り返っている。

その際、担当者はとても親身になって対応してくれたそうで「念のため点検しておきますね」とのひと言が。そして点検を終え、満を持して寄せられた回答が「メーカーの実力と思われます」だったというワケだ。

そこで今回は、自虐ネタの意図についてスバルの販売店舗、および「株式会社SUBARU」に、詳しい話を聞いてみることに…。

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■「ますますスバルが好きになった」

話題となった回答について、スバル販売店からは「燃費に影響を及ぼすような箇所の点検を実施(吸気系やタイヤ空気圧など)し、異常がないことが確認できたため、車両引き渡し時に点検内容と『車両に異常は見当たらない』旨を説明させて頂きました」との回答が。

担当者は「性能に言及する『メーカーの実力と思われます』というコメントは不適切であり、『燃費に関わる箇所に異常なし』と回答すべきでした」とも振り返っている。

自社の「燃費」に注目が集まった件について、スバルは「現在当社で販売している商品は、お客様にご満足頂けるような燃費性能を目指して開発していますが、今後さらにお客様の期待にお応えできるような商品の開発を進めていきたいと考えています」と、展望を交えたコメントを発していた。

スバル車両点検

結果としてスバル側が「不適切だった」と認めた回答内容だが、多くのスバルユーザー、ならびにネット民は件の回答スタンスに好意的な声をあげている模様。

実際、当事者であるポスト投稿主・MTKさんも「文面から『これがスバルだ文句あるか!』という潔さ、清々しさを感じ、ますますスバルが好きになりました。今回の投稿に悪意を込めたつもりは全くなく、単純に面白かったのでポストしております」「たくさんのリプライを頂き、ほとんどの方がこの清々しさを理解され、好意的に捉えてくださったことが本当に嬉しいです。みんなスバルが好きなんだなぁと思いました」「『燃費が気になるならスバル車に乗るな!』とアドバイスも頂き、みんながスバルを気遣っているように感じましたが、このままでは時代の変革に乗り遅れそうで心配です…。スバル頑張れ! と応援したい気持ちです」と、スバル愛を感じさせるコメントを寄せてくれたのだ。

メーカーには商品クオリティや技術、真摯な対応などが求められる。しかし今回スバルが見せたような「潔さ」もまた、ユーザーに愛される大切な要素であると、改めて実感した思いだ。

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■スバル担当者、完全にノリノリである