ドン・キホーテで「特売」商品を追加買いする時の裏ワザ バーコードに注目すると…
【鈴木貴博『得する経済学』】皆さん大好きなドン・キホーテ。“驚安商品”がみつかる「ワクワクジャングル」でのあるある話をさせてください。
「あれ?これ滅茶苦茶安いんじゃない?」
ある日の早朝、事務所で使う消耗品を買うため出勤途中でドン・キホーテに立ち寄ったときに、特売コーナーの商品POPに目がとまりました。
ロッテのマカダミアナッツチョコレートが158円です。税込みなら171円ですね。これは安い。というのも普段ドラッグストアなどでは249円で売っている商品です。3割引以上の値引きですからちょっと心がざわつきます。
ここで重要なことは「ロッテの」マカダミアナッツチョコだということです。実はグリコや明治にはない特徴があるのです。
■より高級なマカダミアナッツチョコとは?
わたしは以前、ハワイに住んでいたときにお土産のマカダミアナッツチョコで有名なハワイアンホストの本社を訪ねたことがありました。そのときに教えていただいた話があります。ハワイアンホストのマカダミアナッツチョコにはいくつか種類というかグレードがあって、一番安いやつが一箱4ドルぐらい、真ん中が6ドルぐらいで、高いのが9ドルぐらいするのですが、チョコの材料は同じなんです。
それで何が違うかと言うと、入っているナッツが丸ごとか、それとも割れているかでグレードが違うのです。一番高いチョコには丸ごとのマカダミアナッツが2個入っています。
そして日本のマカダミアナッツチョコですが、ロッテのマカダミアナッツチョコの特徴は丸ごとのマカダミアナッツが入っていること。ライバルの明治のナッツは割れている。もちろん分量は同じようなものですが、あのカリっとした歯ごたえを楽しみたいなら圧倒的にロッテです。
■驚安商品が残りわずかの場合
ということでついでにマカダミアナッツチョコも買って帰ろうとしたのですが、さすがにこれだけの驚安価格なので特売売り場には残り2個しかありません。この価格だったら5個は欲しかったなぁと思うわけです。
そこで経済評論家の知識を総動員して動きます。特売売り場を離れてチョコ売り場にまっしぐらに向かうのです。
普通にチョコを売っている売り場に到着してみるとロッテのマカダミアナッツが売っています。価格は特売ではなく通常の価格です。普通の人なら、
「どういうことだろう。どっちの価格が正しいの?」
と思うでしょう。
■同じ商品ならレジでの値段は驚安価格に
ここでチェックすべきは、ふたつの商品が同じ商品かどうかです。パッケージのデザインが多少違うかどうかは実はどうでもよくて、バーコードが同じかどうかをチェックしてみてください。
そしてバーコードの下に書いてある数字が同じならOKです。レジに持っていったら特売価格になっているはずです。
これは実は「ドン・キホーテあるある」な話なのですが、現場の判断で「今日はこれを特売で売っちゃおう!」と考えて突然価格を下げたりするのです。そこがドンキの面白いところなのです。それでバックヤードから段ボールに入ったチョコを持ってきて特売コーナーに陳列して、手持ちの端末から商品の価格を大幅に値下げするわけです。
すると、もともとの売り場にあった同じ商品もレジでは同じ価格に自動的に変更されます。だから同じ商品だったらたとえ元の売り場の値札が高くてもレジでは驚安価格で買えるのです。こういった知識、知っておくと便利ですよ。
■著者プロフィール
Sirabeeでは、戦略コンサルタントの鈴木貴博(すずきたかひろ)さんの連載コラム【得する経済学】を公開しています。街角で見かけるお得な商品が「なぜお得なのか?」を毎回経済理論で解説する連載です。
今週は「ドン・キホーテでよくある戸惑いとその解決方法」をテーマにお届けしました。
・合わせて読みたい→最寄りスーパーで見かけない秀逸スープ商品、再び入手するための「選択肢」とは?
(文/鈴木貴博)