ハロウィン飾りの棺を庭から撤去した女性 「肺がんの父を思いやる隣人息子に頼まれ…」
前庭に棺を置いてハロウィンを盛り上げたいと考えていた女性が、隣人の息子に頼まれて撤去することに。「これでホッとしてもらえるなら…」と心境を明かした。
ハロウィン用の飾りとして、棺を自宅敷地に置いていた女性。しかし隣人の息子に「撤去してほしい」と依頼され快く応じるまでの経緯を、『People』などアメリカのメディアが伝えた。
■前庭に棺を置いた女性
アメリカ・サウスカロライナ州で暮らすセレーナ・ウェブさんは、9月にハロウィンの飾り付けをスタート。自宅の前庭には棺などを置き、ハロウィンシーズンならではの雰囲気を楽しんでいた。
しかしある日のこと、隣人の息子がセレーナさんの家を訪ねて来て、挨拶するなり申し訳なさそうに深い事情を説明し始めた。
男性は「お宅でハロウィンのお祝いをしているのは分かるんです」「でも実は僕の父が、先日肺がん宣告を受けたばかりでして…」と明かし、セレーナさんにある頼み事をした。
■隣人の気持ちに配慮
男性はさらに「もし可能なら、あの棺だけ撤去してもらえないでしょうか。父の気持ちを、(死ではなく)別の方に向けてやりたいと思うのです」「あの棺が父の目に触れているかどうか僕には分かりませんが、父には怖い思いをしてほしくないと考えています」とも話した。
セレーナさんは快くその頼みを受け入れ、棺を撤去することに。前庭には墓石なども置いてあったが、それらも裏庭に置き直し、闘病中の隣人に見えないよう配慮したそうだ。
■工夫して楽しむことに
セレーナさんは一部メディアの取材に応じ、「隣人は定期的にガレージで時間を過ごすので、うちの敷地が目に入るんです」と説明した。
せっかく用意した棺を撤去することになり、少し悲しい気持ちがしたというが、「ハロウィンは来年だってあるんだから…」と前向きに考えているという。
なお前庭には骸骨の置物を置いたままにしているが、それにはバドミントンのラケットを持たせて不気味な雰囲気を封印したそうだ。
セレーナさんはさらにネットへ、「(棺を移動したので)隣人の気持ちも少しは楽になるかもしれません」「人に優しくしてもお金はかからないわ」と書き込んでいる。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)