見合い結婚の花嫁が8年以上も植物状態に 義家族5人による虐待疑惑
幸せな結婚生活を送るはずの女性が、謎の植物状態に陥った。同居していた義理の家族が関与しているとみて、裁判が続いている。
イスラム共和国・パキスタン出身の女性が、見合い結婚でイギリスに移住。結婚生活わずか数ヶ月で植物状態に陥ってしまったという謎の背景を、『DailyMail』がレポートした。
■見合い結婚でイギリスへ
パキスタン出身のアンプリーンさんは2014年、見合い結婚のためにイギリスに渡った。夫のアシュガー・シェイクさん(30)は、兄妹と50代の両親の5人で暮らしていた。
アンブリーンさんも家族の仲間入りをし、イギリスで楽しい結婚生活を送っているかのように思えた。しかし数ヶ月がたったころから、義理の両親たちの態度が一変していったという。
■救急搬送される花嫁
2015年8月の午前1時30頃、1本の電話で救急隊がアンブリーンさん宅へ駆けつけた。するとアンブリーンさんは、義兄の寝室で寝かされており意識がなかったという。
義兄は救急隊に、「彼女は話をやめ急に反応がなくなった」ことと、アンブリーンさんが3日前くらいから頭痛がひどく、体調がすぐれなかったことを明かした。
ここまでは、体調を崩した女性が救急搬送されたという出来事に思われる。しかし病院での検査によって、アンブリーンさんに病気では説明のつかない症状が見つかった。
■花嫁への虐待の疑い
救急搬送された先の病院で、アンブリーンさんはCTスキャンなどの精密検査を受けたところ、脳に腫れが見られたという。医者は感染症の疑いを懸念し、脊髄液を採取したが感染症にはかかっていなかった。
またアンブリーンさんは、腰に重度の火傷を負っており、すでに5~7日は経過していると診断された。その火傷は、水酸化ナトリウムのような化学物質によるものだという。
医療関係者は、数日前から体調を崩していたアンブリーンさんを放置したことに疑問を持ち、虐待の可能性があるとして警察に通報した。
■証拠隠蔽の可能性大
その後の詳しい調査で、アンブリーンさんは嘔吐や失禁が確認された。しかし発見された時は衣類に乱れがなかったため、家族たちが着替えさせて寝かせたのだと考えられている。事実、警察が別の部屋で汚れた衣服を回収していた。
アンブリーンさんは足にも火傷のような傷があり、歩行できなかったのではと推測されるという。さらに罹患していない体に糖尿病の薬が投与されており、過剰摂取により脳が腫れていた可能性を指摘している。
アンブリーンさんは、2015年に救急搬送されてから一度も意識が戻らず、現在も植物状態にある。虐待の罪で起訴されている5人は、今も虐待の関与について全面的に否定を続けている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・本間才子)