「家族・妻が最重要」と謳う議員が愛人問題で離婚へ 「口のうまい奴は偽善者」の声も
「昔ながらの健全な家庭を築き、家族を何より大切にする価値観こそが重要」と訴えてきた議員が、妻に離婚を突きつけられた。
議員になるには、演説が上手であることはもちろん、その内容で人々のハートをガッシリとつかむ必要があるだろう。しかしその分、嘘で騙されていたと判明したときの有権者の怒りは大きい。
このほどアメリカの下院議員がそれで大失敗し、「口の巧い奴は信用できない」と全米に波紋を広げている。『NEW YORK POST』『Fox News』ほかが報じた。
■度重なる浮気に耐え兼ねた妻
話題になっているのは、サウスカロライナ州選出の保守派の下院議員で、共和党のジェフ・ダンカン氏(57)だ。
家族、家庭というものに人生最大の価値観を見出せるような国づくりが大切だと訴え、自身も愛妻家で家庭至上主義であることをしていたが、このほど長年連れ添った妻のメロディーさんに離婚を突きつけられた。
ローレンス郡の家庭裁判所に提出された離婚申請には、「度重なる浮気と愛人の存在にもう我慢がならない」といった理由が記入されていたという。
■疑惑を事実だと認める
ダンカン氏の現在の愛人とされるリズ・ウィリアムズさんは、ワシントンD.C.でロビイストとして活動。自身で会社を立ち上げ、デルタ航空ほか顧客を7社持つという。
メロディーさんによれば、ワシントンD.C.では少し前からふたりの不倫関係について噂が広まっていた模様。ダンカン氏も3人の息子を含む親族、側近、支持者らに対し、それが事実だと認めたという。
■「健全な家庭・家族を大切に」がモットー
2011年に当選したダンカン氏が、選挙演説のたびに力説してきた 「family values」「traditional marriage」という言葉。それは「昔ながらの健全な家庭を築き、家族を何より大切にする価値観こそが、人生に理想や誇り、信念を与えてくれる」という考え方である。
私生活では今年2月に初孫が誕生し、幸せそうな写真をSNSにアップ。スピーチの題材に「家族が増える喜び」が加わり、パワーを増していた。
■「口の巧い奴は信用ならない」
先月、州共和党による大規模なバーベキューパーティが行われた際、ダンカン氏は数千人を前に、妻のメロディーさんを「よく協力してくれる愛しい妻」などと称えていた。
この件については全米の大手メディアがこぞって報道したが、 コメント欄はどこも「口のうまい奴は多くが偽善者」「政治家は信用ならない」「 歯の浮くような言葉で愛妻家をアピールする奴ほど浮気している」といった批判の声であふれているようだ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)