14歳の天才ピアニストが感染症悪化で両手切断 将来を嘱望されたなか…
「神童」と称えられていた14歳のピアニスト。感染症の悪化で敗血症性ショックに陥り、四肢の先が壊死してしまったという。
インフルエンザにかかったかのような症状から始まった病気が、恐ろしい敗血症性ショックに発展。将来の活躍が期待されていた少年ピアニストは、両手を失ってしまったという。あまりにも悲劇的な話題を『PEOPLE』『USA TODAY』などが報じている。
■インフルエンザに似た症状
アメリカ・テネシー州在住のマティアス・ウリベさんは「神童」と呼ばれ、将来を嘱望されていた14歳のピアニストだった。
今年6月中旬、マティアスさんはインフルエンザのような症状を訴え、高熱が出てA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と診断された。この菌は喉の常在菌のひとつで、健康な10代であれば普通は脅威の存在ではない。
■体内で免疫システムが暴走
マティアスさんは処方された薬を飲むも病状がほとんど改善されず、6月30日に呼吸困難を訴え、ナッシュビルのバンダービルト大学モンロー・カレル・ジュニア小児病院に搬送された。
そこで下された病名は、劇症型溶血性レンサ球菌感染症(レンサ球菌性毒素性ショック症候群)。体内で免疫システムが暴走し、感染症への反応が制御不能に陥ってしまったことが考えられるという。
■入院20日後で敗血症性ショックに
肺の機能、および体内の血液循環機能も低下していたマティアスさんには、ただちに生命維持装置が付けられ、その状態が2週間続いた。
だが、入院から20日後に敗血症性ショックに陥り、手と足の組織がみるみる壊死。医師の判断に両親も同意し、7月21日には左の膝から下を、4日後には右の膝から下を、さらに8月1日には両手の手首から先が切断された。