“神宮外苑再開発の対立”で対話を可能にする方途 桑田佳祐のメッセージ
倉本圭造氏の尽力で背景を明るみにする神宮外苑再開発問題。さらに寄り添い合う途がある。桑田佳祐の言葉。
神宮外苑の再開発を背景とし、『盆ギリ恋歌』以上の評価を受けているサザンオールスターズの新曲『Relay~杜の詩』の背景、メッセージを考察する。
■倉本圭造氏の尽力
再開発の背景や構造は、倉本圭造氏がnoteで解説することで、一定程度理解されているだろう。
とくに、9月29日に更新された記事では、これまでの「中立的な再開発賛成側の立場ではあるのだが、資本側の論理を積極的に説いてしまっているように見える構成」から、かなり脱出できているようだ。
倉本氏の尽力は大いなる功績ではあるが、もっと反対派の立場に立って和解を求めることも不可能ではないだろう。
■賛成派と反対派
問題の最大のポイントは、明治神宮は主に私有地であり、明治神宮内苑の維持や、外苑の建て替え費用を賄うのに、三井不動産と伊藤忠商事を巻き込んだ再開発が必要という点。
とくに問題となっているのは、樹木を最大約3,000本伐採する計画に対して。伐採の問題には、最終的には緑地面積は5%増える計画であるとして反論する。そもそも、森林を伐採せずに守ることはいかなる価値によるものかを理解するのが難しい。
■林業関係者の冷淡な視点
森林ジャーナリストの田中淳夫氏のブログでは、外苑問題について、街路樹や公園木であって、量や生態系に関する質についても貴重なものか、田中氏は疑問を呈している。
ただし、林業関係者は、賛成派が度々利用する「若木ほどCO2を吸収する」という説に対し、常に反論しているようだ。