店員のマスクは「本人の意思尊重」か「着用強制」か 世代間の意識差も顕著に
着用が「個人の自由」となってしばらくたつマスクだが、店員さんたちはほぼ全員がまだマスク姿だ。
■マスク姿は減ったが
政府やテレビCMなどで、「屋外などではマスク着用の必要がない」との説明を繰り返し行ってきたが、それでも5類引き下げ当時は、街中にマスク姿の人が目立っていた。
夏の暑さもあってか、今でもマスクを着用している人は以前よりかなり減少しているように見えるが、接客業の店員はいまだそのほとんどがマスク姿だ。
「本人の判断」なのか、所属する組織による強制があるのかはケースバイケースと思われるが、もし強制があるとすると「マスクは個人の判断」との方針とはそぐわない。
世間はどのように考えているのだろうか。
■6割が「本人の自由」で
Sirabee編集部が、8月27〜29日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「接客業店員のマスク」について調査したところ、「本人の自由にすべき」との答えが59.5%と多数派に。
「本人の意思に関わらず着用すべき」という回答は、40.5%にとどまった。
大きく二分されてはいるものの、世の中のマスク率下がっていることもあり、社員やアルバイトだからといってマスク着用を強制することを社会は好ましく思わないようだ。
■若い世代ほど「自由に」
なお、新型コロナウイルスは高齢者ほど重症化しやすいとされており、予防接種も高齢者が優先されているが、今回の調査結果でも世代差が大きくあらわれた。
10〜20代では、「本人の自由にすべき」との回答が70.5%。年代が上がるほどその割合は減っていき、50〜60代では5割前後に。高齢者は、まだ店員からの飛沫感染リスクを意識する人が多いのかもしれない。
■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)