リサイクルショップで500円で売られていた絵が有名作と判明 3000万円超えの価値か
なんの手がかりもないまま80年間も行方不明だった絵画が、リサイクルショップで売られていた。本物を見た専門家は胸を詰まらせたという。
アメリカに住む女性が、今から6年前にリサイクルショップで4ドル(約580円)の絵画を購入した。ところが、ひょんなことからその絵が専門家の目に留まり、超有名なイラストレーターの行方知れずだった作品であることが判明したという。
『INSIDER』や『NEW YORK POST』などの海外メディアが報じている。
■580円で絵を購入
ある女性が、2017年にアメリカ・ニューハンプシャー州のリサイクルショップで美しい額縁を物色していたところ、ある1枚の絵画に目を留めた。
その絵は、若い女性と髪の白い女性がテーブルの前で向かい合って話をしているシーンを描いたもので、4ドル(約580円)で売られていた。女性はその絵と額縁が気に入り、購入して数年間は寝室に飾っていたそうだ。
■SNSで専門家が反応
しばらくして女性はその絵を壁から取り外し、クローゼットにしまい込んでいた。
ところが、今年の初めに掃除をしていたところその絵を再発見し、家の中で見つけたものを投稿し合うFacebookグループに、「これって本物?」とその絵の写真を掲載した。
そのグループに参加していた絵画修復家・美術史の教授であるローレン・ルイスさんは、女性の投稿を見て驚いた。その絵が、行方不明になっていた有名イラストレーターであるN.C.ワイエスの作品に酷似していたからだ。
■80年間行方不明の絵画と判明
ローレンさんはすぐさま女性に連絡をとり、車を3時間走らせて絵画を見に行った。初めてその絵に対峙した時、少し胸が詰まったという。
それは紛れもなく、N.C.ワイエスによって描かれた作品だった。保管場所はもちろん、サイズや質感といった手がかりも一切ないまま、80年間行方知れずになっていたのだ。
■オークションに出品予定
N.C.ワイエスは、20世紀初頭のアメリカの代表的イラストレーターの1人であり、ロバート・ルイス・スティーヴンソン作の『宝島』などの有名小説の挿絵を描いた。
80年ぶりに発見されたこの絵は、9月中旬にオークションに出品されることになっており、落札価格は15万~25万ドル(約2,000万~3,600万円)に上ると予想されている。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)