『海鞘』を何と読む? その見た目から「海のパイナップル」と呼ばれることも
その姿がナマコ(海鼠)に似ていることから、漢字で「老海鼠」と書かれることがある海の生き物とは。
■「海鞘」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「海鞘」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で82.3%の人が「ほや」、17.7%の人が「ほらがい」と読むと回答した。
「ほや」と読む人は男性が78.4%で女性が86.0%。「ほらがい」と読む人は、男性が21.6%、女性は14.0%という結果に。
■正しくは「ほや」
「海鞘」の正しい読み方は、「ほや」。尾索動物亜門(びさくどうぶつあもん)ホヤ綱に属する海産動物の総称で、2000もの種類があるという。その見た目から「海のパイナップル」と呼ばれることも。
日本では主にマボヤ科のマボヤとアカボヤが食用とされている。ミネラル分が豊富で、甘味、塩味、苦味、酸味、うま味を兼ね備えているが、独特の香りが強く、好みはわかれるところだ。
■「ホヤ貝」と呼ばれるが貝類ではない
「ほや」の幼生はオタマジャクシのようなカタチをしており、成長過程で変態していく。成体となるときに海底の岩などに貼り付いて動かなくなる様子が植物に寄生する「ヤドリギ」に似ていることから、ヤドリギの古名である「ほや(寄生)」と呼ばれるようになったと言われている。
ナマコ(海鼠)に似ていることから漢字で「老海鼠」と書かれることもある。また、俗称で「ホヤ貝」と呼ばれることもあるが、貝類ではない。
■「ほらがい」の漢字は「法螺貝」
「ほらがい」は漢字で「法螺貝」と書く。ホラガイ科に分類される巻き貝の一種で、殻高が40cmを超え、殻径も19cmに達する日本産の巻き貝では最大級だという。
日本では平安時代からその貝殻を楽器として使用していたことが確認されているそうで、戦国時代には合戦における戦陣の合図や戦意高揚のために、陣貝と呼ばれる法螺貝が用いられていた。時代劇などで目にしたことがあるという人も多いのではないだろうか。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)