「他人の遺体が父の墓に…」 衝撃の事実発覚で娘らが葬儀社を提訴
大事な父親の墓に他人が…。衝撃的な体験をした娘たちは、信用しすべてを任せた葬儀社に激怒。法的措置に踏み切った。
遺体を見た娘たちが「父ではない気がする」と指摘したのに、葬儀ディレクターは「お父様ですよ、大丈夫」。
しかし後に遺体の取り違えがあったことを知った娘たちが提訴に踏み切ったことを、『People』『CBS News』などアメリカのメディアが伝えた。
■「顔が父と違う」
今年2月、アメリカ・サウスカロライナ州でクリフォード・ゼイナーさん(72)が心不全で死亡。知らせを聞いた娘2人は現地葬儀社からニューヨークの葬儀場に送られた遺体を迎え、埋葬することにした。
「最後に父親の顔が見たい」と考えた姉妹が遺体を確認すると、生えていたはずのヒゲがない。「おかしい」と困惑する姉妹に、葬儀ディレクターは「変じゃありませんよ、遺体のヒゲは剃るんです」などと説明した。
遺体の額には検視解剖によってついた傷も残っており、これについて葬儀ディレクターは「病院で亡くなった場合、基本的に解剖するものなんです」と説明。
「でも顔が父と違う」と姉妹はなおも伝えたが、「いいえ、お父様です」と言われ、そのまま遺体を埋葬した。
■「遺体は別人」と判明
その数週後、サウスカロライナ州の葬儀社が「別人の遺体を送ってしまった」と認め、謝罪する事態になった。しかし埋葬を引き受けたニューヨークの葬儀場は、すべてがサウスカロライナ州の葬儀社によるミスであったと主張している。
その釈明は「埋葬は、ご遺族が遺体を見てしっかり確認した後に行いました」「サウスカロライナ州の葬儀社より『ミスがあった』と連絡を受けたあと、私どもは速やかにご遺族に連絡し対処しました」というものだった。
■訴訟問題に発展
姉妹はさっそく弁護士に相談し、遺体の取り扱いと埋葬に関わった葬儀社2社を提訴。6,000万ドル(約84億6,540万円)の支払いを求めている。弁護士は、「多くの意味ですべてが狂っています」と葬儀社を批判。
「そもそも、サウスカロライナ州の葬儀社がなぜ遺体を取り違えたのか分かりません」「しかし私が最悪だと思うのは、取り違えの可能性を指摘した遺族が(葬儀ディレクターに)嘘をつかれたことです」と話している。
■二度目の埋葬を終えて…
姉妹はこの件について振り返り「二度とこういうことが起こらないよう、(遺体の扱いなどについて)方法をしっかり改めてほしい」とコメント。父親の墓地に埋葬された人が誰だったかなどについては、今も知らないという。
なお姉妹はその後、二度目の葬儀を執り行うはめになったとのこと。亡き父に着せてあげたかったお気に入りのバンドTシャツは、取り違えられた別の遺体に着せたため、断念したという。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)
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