『君たちはどう生きるか』初日に見た“異様な光景” 誰もが不安になるレベルで…
14日に封切された『君たちはどう生きるか』。初日映画館で記者が見た光景をお伝えする。
14日に全国上映が開始されたスタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)。事前告知一切なし、キャストやストーリーも一切不明という異例の封切となった同作を初日朝イチ、映画館に見に行くと…。
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■情報なにもなし
劇場アニメ『風立ちぬ』以来、約10年ぶりの新作となった宮崎監督の長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』。事前に映画のメインビジュアルが公開されて以降、公開初日となった14日現在、公式から一切の情報が明かされていない前代未聞の展開となっている。
同日午前中、記者は同作をいち早く見るため都心の映画館に足を運んだ。
■映画館でも同様
普段は大々的なポスター掲出や看板設置、さらにはモニターでの予告ムービー放映などが行われるものだが、映画館には一切それらがなく、スクリーン前に「目印のため」かろうじてポスターが貼られていただけだった。
通常上映版の待ち客はおよそ50人。記者が見たIMAXデジタルシアター版では、上映20分前にも関わらず、入口前で待っているのは記者だけという状況。マジでシアターを間違えたのかと不安になるレベルだった。
■プログラムの用意なし、グッズもわずか…
上映前にグッズショップでプログラムを購入しようと考えたが、「プログラムのご用意がない作品となっております…」とスタッフさん。
クリアファイルなどわずか4種類だけグッズは販売していたが、過去作で大々的にキャラグッズを販売していたことを考えると、まるで単館上映作品のようなシンプル展開だった。
しかもそれらグッズも「例の鳥」のイラストのみ。ポストカードもあったが、「君たちはどう生きるか」と書かれた絵柄を相手に送ったら小一時間その問いかけに悩んでしまいそうだ。
■「情報がない」ならではの楽しみ
ポップコーンを買い、座席に着いて待っていると次々チケットを持った観客が入ってきた。
肌感では7割が1人で来ており、その他カップルが数組。家族連れや年配客の姿はほぼないようだ。平日午前中とあり座席の埋まり具合は6~7割程度。ジブリフリークたちがお休みをとって見に来ていたということだろう。
ストーリーについてはここで触れることはできないが、記者は久しぶりにジブリらしい美しいグラフィックと大スケールの作品を見たと感動。終わった後は最近感じてこなかった爽快感で心が弾んだ。
プログラムを読みながらアレコレ考察するのが趣味だったが、今回はそれもできないため“復習”のため「もう一回」見に行きたくなる内容だった。余計な予告で映画への興味が高まったり、逆に落ちたりもするが、それをすべて取っ払った今回のプロモーションはある種、秀逸とも感じた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)