動画投稿が目的のボートジャンプ・チャレンジで死傷者続出 「命を大切に」と警鐘
アメリカでこの夏に流行する可能性がある「ボートジャンプ・チャレンジ」。すでに複数の死者が出ており、重傷を負った人も少なくない。
アメリカで今、「猛スピードのボートから飛び降りる」という大変危険なチャレンジが、若者の間で流行り始めていることがわかった。
アラバマ州で起きた事故について、『NEW YORK POST』やイギリスの『Mail Online』も報じ、世界の若者に警鐘を鳴らしている。
■高速のボートから水に
モーターボートにつながれ、海や湖の水面を猛スピードで滑っていくさまざまなタイプの小型のボート。水面の変化で荒々しく傾げ、揺れ、時に大きくジャンプする大変スリリングなものだ。
そんななか今年になって、故意にそこから飛び降りる「ボートジャンプ」という大変危険なチャレンジが流行り始めたという。TikTokなど、SNSへの動画の投稿が目的だ。
■回避できた事故
ただしアラバマ州チルダースバーグの湖では、ボートジャンプ・チャレンジを試みたことですでに4人が死亡している。
チルダースバーグ市レスキュー隊のジム・デニス隊長は、メディアの取材に「首の骨折、あるいは溺れて4人が死亡しました。愚かなチャレンジさえしなければ、全員が今も元気でいたはず。回避できた事故です」と答えている。
■死傷者が急増する可能性
ボートジャンプ・チャレンジは、泳ぐ際の飛び込みとは異なり足から水に入ることを特徴とし、高速走行の車や電車から飛び降りるような状況に似ている。
デニス隊長は「重傷を負った人、溺死寸前で助かった人もいます。このままチャレンジが流行するなら、死傷者の数はぐんと増えでしょう」と話し、今後について強く懸念している。
■「命を粗末にしないで」
ノースカロライナ州では今年5月、シャーロットの郊外にあるノーマン湖で、中年男性がボートジャンプ・チャレンジにより首の骨を折り即死。にもかかわらず、数週間以内にさらに5人が重軽傷を負っていた。
友達が自分にカメラを向けているとわかると、つい派手なパフォーマンスをと張り切ってしまう人たち。その陽気さもあだとなるようだ。どのメディアも、1度きりの大切な命を粗末にしてはいけないと、訴えかけている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)