倉庫で見つかったコカ・コーラ、その正体に目を疑う… 「40年前の真実」判明して話題に
自販機から出てきた缶のコカ・コーラだが、どこか違和感が…。じつは「今から40年前」のコーラと判明したのだ。
世界中どこへ行っても、ひと目で分かるのがコカ・コーラ。これ以上に「赤と白のコンビネーション」を象徴するブランドは、他にないだろう。
そんな全人類に愛されているコカ・コーラだが、以前ツイッター上では自販機から発見された「衝撃的なコカ・コーラ」に、注目が集まっていたのだ…。
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■このコーラ、どこかおかしい…?
今回まず注目したいのが、ツイッターユーザーのK.YOSHIKIさんが投稿した1件のツイート。こちらの投稿には、親の顔より見たお馴染みのコカ・コーラ(500ml缶)が写った写真が添えられている。
しかしよく見ると、我々の知っているコカ・コーラとは、どこか違うような気が…。それもそのはず、ツイート本文には「飲んだらどうなるのか。コカコーラ40年物が見つかる」と、衝撃的事実が綴られていたのだった。
■ちょうど「40年前の今日」に作られた
前出のツイートは投稿から数日で1,700件以上の「いいね」を獲得するほど注目を集めており、他のツイッターユーザーからは「熟成コーラの40年物…」「ある意味、歴史的なものかもしれない」「ワインなら100年経っても飲めるし、冷所暗所の保存なら飲めるのでは?」といった反響の声が続出。
また「バーコードって40年前にはあったのか」「うおー! 昔のプルトップだ!」など、40年前の「缶飲料のデザイン」に注目する人々からのコメントも多数寄せられていた。
じつは、話題のツイート投稿主・K.YOSHIKIさんは、昭和時代の自販機の「レストア作業」に取り組んでいる人物。これまでにも「ビンテージ」と化した自販機内から発見された「年代物の缶飲料」に関するツイート投稿を行ない、たびたび話題となっていたのだ。
件のコカ・コーラは、とある田舎の倉庫内で発見されたもの。非常に保存状態が良かったため、K.YOSHIKIさんも思わず「これって飲めるのでは?」と、感じたそう。
K.YOSHIKIさんは、現代の缶飲料との違いについて「パッと見は今と同じようで、現在も500ml缶は販売されていますが、昭和の頃はアルミ缶でなく、スチール缶が主流でした」「当時は今のように賞味期限がなく、製造された日が缶底に打刻されており、おおよその製造日から判断していました」とも説明しており、令和の価値観からすると、思わず耳を疑ってしまう内容も…。
そしてこちらのコカ・コーラ、缶底に「830624」と打刻されており、じつは今日から「ちょうど40年前」に当たる「1983年6月24日」に製造されたものなのだ。
強い運命を感じた記者は「日本コカ・コーラ株式会社」に、こちらのツイートを確認してもらうことに。その結果、コカ・コーラの長い歴史における、様々なエピソードが明らかになったのだ。
■「現代のコカ・コーラ」が生まれるまで
日本市場で「コカ・コーラ」が発売開始となったのは1957年(昭和32年)のこと。当時は瓶入りで、内容量は「190ml」であった。
その後は64年(昭和39年)にホームサイズとして「500ml」の瓶商品が販売開始。翌65年(昭和40年)には国内初となる「缶のコカ・コーラ」が販売されたが、当時はまだタブが付いておらず「缶切りで開ける」タイプだったという。
同商品の紹介に際し、日本コカ・コーラ担当者は「65年、第7次南極地域観測隊が現地に持っていった食料品のひとつに、この缶タイプのコカ・コーラがありました」「それから半世紀以上経った2020年9月、第61次南極地域観測隊越冬隊が昭和基地付近でロッテのクールミントガムと、こちらのコカ・コーラを一緒に発見したのです」と、驚きのエピソードを明かしてくれたのだ。
発見の翌年、同隊は南極からの帰国時に缶を持ち帰り、日本コカ・コーラに寄贈したそうで、なんとも粋なエピソードに思わず胸が熱くなる…。
話をコカ・コーラの歴史に戻すと、66年(昭和41年)には「250ml」のプルトップタイプの缶が登場し、74年(昭和49年)には「瓶」の「1リットル」商品が販売開始。
そして82年(昭和57年)には「日本初のペットボトル入り清涼飲料」であるペットボトル商品(1.5リットル)の販売が始まっており、同年は日本の飲料の歴史における、重大な転換期と呼んで差し支えないだろう。
■令和のコカ・コーラはここまで進化した
66年前は「瓶」から始まったコカ・コーラだが、令和の現代で主流な販売形態は、やはり「ペットボトル」である。
環境問題の観点から問題視されやすいペットボトルだが、21年よりコカ・コーラは350ml、500ml、700mlのいずれの商品でも「100%リサイクル」を実現させていることをご存知だろうか。
さらに22年からは、勿論こちらも100%リサイクルの「ラベルレス」タイプも登場。たとえラベルがなくとも、ひと目でコカ・コーラと分かる事実に、改めて同ブランドの強さが感じられた思いだ。
こうした取り組みについて、日本コカ・コーラ担当者は「時代のニーズに合わせ、コカ・コーラの容器もサステナブルになりました」と、太鼓判を押している。日本におけるペットポトル飲料の扉を開いた同社は、ペットボトル飲料の「未来」を見据えた企業努力を継続しているのだ。
今から40年後、どのようなデザインに進化を遂げたコカ・コーラで我々が喉を潤しているのか、皆目見当もつかないが…。そのデザインこそが、未来の清涼飲料に求められる「最先端」であることは、間違いないだろう。